セミリタイアしたサラリーマン投資家
2017年夏にセミリタイアし、海外と日本のデュアルライフを目指します

現職のエンジニアが思う90日間セブ島の英語とプログラミング留学について

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最近こんな広告を見る機会が増えました。

 

わたしは仕事でエンジニアの仕事、話す機会はそれほど多くはありませんが英語も使っています。

 

英語とプログラミングを90日間で身につける留学

 

1.働く場所や時間に縛られず、自由である
2.収入を自分で管理し、増やすことができる
3。自分の基準で仕事を選択できるようになる
英語も話せるようになると活躍の場がぐっと広がります

 

この手の広告を見ると、ちょっと過剰に書きすぎている感があります。

 

たった90日間で英語もプログラミングもできるようになれば、それはたしかに魅力的なんですが世の中そんなに美味しい話はありません。

 

90日間学校に通って勉強しただけで、働く場所や時間に縛られない??収入を自分で管理できる??世界中で必要とされるエンジニアになる??という感じです。

 

やっぱり企業が作る広告ってうまいなと思います、社会人になったばかりの自分なら迷わず飛びついています。

 


本当に90日間で英語ができるようになるのか

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海がきれいなフィジーという国に語学学校があります

 

わたしは1社目の会社を辞めたとき、語学留学で3ヶ月間途上国に行ってきました。

 

そのときの英語力はほとんどありません、話すのも聞くのもまったくダメでした。

 

3ヶ月間でどれくらい上達できたかというと、やっと簡単な日常会話が話せるようになるレベルです。仕事で使えるレベルにはまったく到達しません。

 

30〜40人くらい日本人がいた学校でしたが、それでも上位10%くらいには入っていました。大概はまったく話せないまま日本に帰って行きます。

 

英語の習得には時間がかかります。集中的に勉強したら伸びるのは伸びますが、無理に短期間で詰め込んだことは、学生の受験勉強と同じですぐに忘れてしまいます。

 

英語ができるようになりたければ、近道しようとせず地道に覚えていった方が頭に残ります。

 

暇を持て余す学生であればいいのかもしれませんが、社会人であれば仕事を辞めてまで語学留学するのは、あまり賢い選択とは思えません。

 

よほど英語が好きとか、絶対に英語が使った仕事がしたいというなら別かもしれませんが、そうでなければ大金を払ってまで無理に行く必要はないです。専門的なスキルがなく、英語しかないのであれば給料は低くなることを覚悟しなければなりません。

 

英語留学というのは費用対効果で考えるとそれほど高くはありません。

 

インターネットが普及したおかげで、今では仕事したままでも簡単に身につけることができます。

 

スカイプで毎日30分話しても月に掛かる費用は6000円です。BBCのアプリをスマホにインストールし、興味のある記事を毎日30分読む、わからない単語は長押しすればすぐに意味が表示されます。

 

これを1年続けるだけでもかなり上達します。これさえ続けることができないのであれば、正直留学しても大して上達しないと思います。

 

留学するとみんな口を揃えて言います。
「基礎的なことは日本でやっておけばよかった、そうすれば全然違ったのに。」

 

なぜかというと、初級者レベルだとたとえマンツーマンのクラスを受けたとしても、発音の練習とか先生の後に続いてテキストを読むとか、一人でできるようなことしかやらないからです。

 

マンツーマンならまだ会話する機会が多少はあるのかもしれませんが、グループレッスンになると発言する機会は一切ありません。Youtubeで英会話のレッスンをただ見ているのと何も変わりません。

 

1日のクラスが終わると、あとは英語ができない日本人同士と一緒に海外生活を満喫するだけです。

 

そんな感じで3ヶ月はあっとう間に過ぎるので、英語留学というのはあまり意味がありません。そして自分には英語の才能がなかったと諦めてしまいます。

 

本当に90日間でプログラムができるようになるのか

 

英語の勉強して、さらにプログラミングの勉強もする。。

 

3ヶ月のプログラミングで実際にはどれくらいできるようになるのでしょうか?

 

わたしはプログラミングの経験がないまま、大卒でソフトウェアの会社に入社しました。最初の3ヶ月間で朝から晩までプログラムの基礎知識、業務に合わせたプロジェクト開発をしました。

 

かなり密度の濃い3ヶ月で、週末も情報処理関連の専門書を読んで図書館で勉強しました。

 

この3ヶ月のおかげでプログラムができるようになったので感謝をしています。しかしだからといって、これが転職するときに市場価値があるのかと言われると、正直ほとんどありません。やっとプログラム開発現場の一番下っ端で使って貰える程度です。

 

プログラムは開発現場において仕事をするひとつの手段でしかないからです。

 

それよりも重要なのは、業務知識やビジネスをどれだけ理解しているかという方に市場価値があります。

 

IT系の専門卒を2年掛けて卒業した人が、バリバリプログラミングができて、企業に入社すると即戦力になるかというと、決してそんなことはありません。

 

プログラマーの価値は下がりつつある

 

個人的には以下2つの理由で日本人プログラマーの価値は年々下がる傾向にあると見ています。

 

①海外の安価なエンジニアがたくさんいる
②プロジェクト開発のハードルが下がっている

 

プログラムは世界共通言語のため、プログラマーのライバルは世界中にいます。世界共通言語だからどこでも働けるというのはたしかにそうなんですが、注目すべきは共通言語のためライバルが多すぎるという点でしょう。

 

日本は物価が高いため、途上国のエンジニアにはプラスに働きますが、日本人のエンジニアにはマイナスに働きます。

 

インドには優秀なプログラマーがたくさんいます。外貨を稼ぐ手段が決して多くない彼らにとって、先進国から大きな金額で仕事を請け負えるプログラマーという仕事はとても貴重です。優秀な大学を出て必死にプログラムを勉強してプログラマーの職につきます。

 

わたしのように、大学でプログラムを一切勉強したことがないけど、ソフトウェアの会社に入ったのとでは訳が違います。

 

もう一つの理由は、技術開発のおかげでプロジェクト開発がしやすくなったという点です。

 

たとえば10数年前は、プロジェクトを作る開発キットはなくテキストにプログラムコードを打ち込むだけで、コンパイルしてひとつひとつ動かして創るような時代でした。

 

今では便利な開発ツールがたくさんあります。動かすのも簡単だし簡単にバグを見つけることができます。エクセルで図形や画像を張り替えるように、画面を創ることもできます。

 

Webのホームページにしても、ITの知識がまったくなくても誰でも簡単に作成できるようになりました。プロにアドバイスをもらうとしたら商用でホームページを作成するときくらいでしょう。

 

最近ではインドや中国など人件費が高騰しているので、日本企業からみると彼らの人件費も割高になりつつあります。そうするとベトナムやミャンマーなどさらに安い方に流れます。

 

最近一緒に仕事をしている外国人スタッフですが、かれらはITの学校を卒業したけどパソコンやスマホを使ったことがないという人も少なくありません。パソコンやスマホが高価で買えないので、プログラムをテキストを勉強するだけで卒業してしまいます。

 

そんな彼らでも、できあがってくる品質はとても悪いですが、便利なツールによってそれなりに動くものができてしまいます。

 

モジュール(部品)を提供している企業に少しお金を払えば、必要なデータをモジュールに渡すだけで、ある程度リッチなグラフやチャートを描いてくれる部品を提供している企業がたくさんあります。

 

ゼロから創るという作業自体が非常に少なくなりました。ゼロから創るということは、品質を保証するために書くコード量やテストが増えます、そうするとコストも開発に掛かる時間も上がってしまいます。

 

働く場所や時間に縛られず自由に働くことができるのか

 

パソコン一台あれば仕事ができるのは事実ですが、それでもまだまだ一般的にはなっていません。一人で仕事をするような規模が小さい開発ならいいですが、規模が大きくお金になるプロジェクトだと開発者同士が同じ時間に、できれば同じ場所に集まった方が何倍も効率がいいです。

 

日本の企業だとセキュリティも気にするため、企業の財産であるソースコードやデータを個人のパソコンに繋げるということはあまりしません。もししたとしても、あまり重要ではない部分の単価の安い仕事になると思います。

 

働く場所や時間に縛られず自由に働くことができるのは、企業からみてそのエンジニアがものすごく優秀で、どうしても働いてほしいからこそ実現するものだと思っています。

 

業界の深い知識を持つ経験豊富なプロジェクトマネージャーか、グーグルやアップル、日本ならゲームを開発したり、BtoCのサービスを開発できるクリエイティブなプログラマーくらいです。

 

クリエイティブなプログラマーとは、学生のときから趣味で何か自作するようなレベルです。本当にプログラムが好きかアイディアがないと到達するのは難しいです。社会人になってからサッカー選手を目指しても遅いように、才能と努力が必要な分野です。

 

このレベルのエンジニアは、日本では全体の1%もいないのかなと思っています。

 

日本ではエンジニアの数が不足しているので、週3日労働や残業なしなど、企業が柔軟な働き方を以前よりも認めるようにはなりましたが、「働く場所や時間に縛られない」となるとまだまだハードルは高いように思います。

 

まじてや3ヶ月でプログラムを習得したばかりのエンジニアにそのような機会があるとは到底思えません。たとえ英語ができたからといっても結果は大して変わらないと思います。

 

エンジニアの仕事は英語の需要が高い?

 

英語ができたからといって、それだけで市場価値が上がると考えている人は多いですがそんなことないんですよね。

 

日本のエンジニアの大半は製造業です。製造業は北米やオーストラリアではなくアジアに開発拠点をつくります。人件費が安いから、開発コストを下げるためです。こうした現場で英語を使う機会はどれだけあるでしょうか。現地のSEが日本語できれば、言語の問題は簡単にクリアします。

 

英語ネイティブのアメリカにはグーグルやアップルなどを代表するようなシリコンバレーには高収入の仕事がありますが、英語ができるからといって雇ってくれるわけではありません。英語よりも本業のスキルが重要視されます。

 

語学が弱くても、それでもこの人を雇いたいと思われなければ雇ってくれません。

 

費用対効果は?

 

この手の広告でいつも思うのは結局費用はいくらなんだろう?ということです。

 

3ヶ月間留学するために現職を辞める必要があるので、かなり大きい決断を必要とします。支払うお金もそうですが、毎月得られている収入もなくなるため、決して安い買い物ではありません。

 

ホームページに移動して費用を確認しようと思っても値段が載っていません。「まずは資料請求」という案内しかないです。興味はそれほどないので、資料請求までして費用を確認しようとは思いませんが。

 

値段もそれなりに高いんだろうなと勝手に予想します。

 

語学留学だけで発展途上国の安いとこ、授業料と滞在費込みでも3ヶ月だと35万円くらいするので、プログラミングも入れた場合は60〜70万円程度でしょうか。

 

都合のいい内容だけ表示して、肝心の費用が書いていない時点でやっぱり不誠意だと思ってしまいます。

 

なんでもそうですが、3ヶ月でどうこうっていうのはあまり好きではありません。その道を極めたいなら長い道のりが必要です。

 

もしかしたら超ハイレベルの授業で、留学後の就職先もしっかりサポートしてくれるのかもしれませんが。。

 

さいごに

 

否定的な意見ばかり述べてしまいましたが、仕事の幅を広めるという意味でプログラムと英語を勉強するのは非常に価値があることだと思います。実際にわたしはこの道を選択しましたが、本当によかったと心から思っています。

 

ただ学校に高い授業料を払うのではなく、本当にやりたいと思うのならプログラムできる会社になんとしても入社する、お金をもらいながら毎日英語を勉強していった方が効率よく学べる気がどうしてもしてしまいます。
→本当にそれがやりたいなら

 

エンジニアは不足しているので、完全に未経験でも意外とすぐに入社できてしまいます。