セミリタイアしたサラリーマン投資家
2017年夏にセミリタイアし、海外と日本のデュアルライフを目指します

電力自由化後の新電力移行はわずか1%

 

2016年4月から家庭向けの「電力自由化」が始まりましたが、実際のところ、どれだけの家庭が新電力に移行したのでしょうか。

 

Business Journalの記事によると、
「東京電力の一番の対抗馬である東京ガスは東電管内で、電力自由化が始まる前3月14日に「11万件」、開始後の4月4日に「24万件」と順調に契約件数を伸ばしてきた。そして20年までに家庭用で100万件の獲得を目指しています。」

 

数だけ聞くと新電力への移行が順調に進んでいるように聞こえてしまいますが、実際のところそんなことはありません。

 

東京電力管内は2700万世帯、総額2兆5000億円規模の巨大な市場です。
電力広域的運営推進機関がまとめた電力契約の切り替え件数は、4月末時点で首都圏内では51万8100件、つまりわずか「2%」程度に留まります。

 

東京ガスが2020年に目標にしている100万件でさえ、全体のわ ずか「4%」です。

 

電力自由化によって草刈り場となる首都圏内でさえこの程度です。首都圏以外の全体でみると切り替え総件数は81万9500件、全国世帯数に占める割合は「1.3%」です。

 

新電力会社からみたら、申し込みはほとんどなく、期待外れに終わったのではないでしょうか。

 

これだけ移行件数が少ないと、自由化前にマスコミなどで盛り上がっていたのはなんだったのだろうかと疑問に思ってしまいます。特に東京電力管内では、アンケ―ト等「すぐにでも乗り換えてたい」と言っていた人が、たくさんいました。

 

結局のところ、マスコミが過剰に報道していただけで、ほとんどの人はそれほど興味を持っていなかったし、携帯電話の契約と同様、ソフトバンクだろうがドコモだ ろうが、値段に大差ないということは、経験則でわかっていたのではないでしょうか。

 

複雑な契約内容を確認して、わざわざ契約会社を変更しても、実は電気料金はたいして変わらないのであれば、移行する家庭はほとんど皆無でしょう。

 

では原発再稼動がはじまって、火力電力で使用する資源のコストが高くなったら、新電力はどうするのでしょうか。ほんとかどうかは知りませんが、原発が再稼動して安い電力が大量供給されたら、原発の電力を買うことにしているらしいです。

 

電力自由化は国の方針なので、国の方針にある程度協力する事は想像に難しくないです。すでに現在の発電施設で全国の重要が満たされている状況で、新電力会社がわざわざリスクを取って自社発電所を増設するケー スは少ないと思います。

 

電力販売が「自由化に向かない」という根本的な要因がある以上、こうなることは国も電力会社もある程度予想できていたのではないでしょうか。(そうするとここ最近の既存電力会社の株安の原因は何でしょうか)

 

2017年4月からは「ガスの小売り全面自由化」がはじまります。
東京電力からしてみたら、電力よりも格段に供給しやすく(参入しやすい)、仕入れ先は電力と一緒(資源の一括購入)と考えると、東京ガスに圧倒的に不利です。

 

商品に差別化しにくく、仕入れ先が一緒ということは規模が大きい事業者が圧倒的に有利です。東京ガスは、管内の1100万世帯の2~3割は、東京電力にシェアを奪われると予想しているようです 。