セミリタイアしたサラリーマン投資家
2017年夏にセミリタイアし、海外と日本のデュアルライフを目指します

「歪んでいる電力業界」こそ「大きく儲ける」チャンスがある

 

ここ2カ月ほどの短期間で電力会社の株が大きく値下がりしました。地方の電力会社である北海道電力の場合は「-13%」、東京電力の下げ 幅が最も大きく「-30%」値下がりしています。(2016年6月半頃の話です)

北海道電力
 1008円→879円
東京電力
 621円→441円

地方電力会社の場合は原発が再稼動すれば、為替や原油価格に関係なく自然と収支が安定していくので積極的に買いたいところですが、東京電力がこれだけ下がると何か良くないニュースが発表されるのかと警戒してしまいます。

単純に今年度から始まっている電力自由化の流れで、大きく下がっているだけであれば有難いです。(私の予想は後者なので、この下落後も電力株は買い増ししていくつもりですが)

東京電力に関しては、まだまだ乱高下していくかもしれませんが、地方電力会社はまたと無い買いの機会になるかもしれません。

以下の理由で電力会社は引 き続き大きな買いのチャンスだと捉えています。

[1] 経済活動に関係なく意図的に政府によって原発が停止されている
[2] 小口顧客の電力自由化が過大に評価されている
[3] 先進国の人工的なインフレ目標と原油安

[1] 経済活動に関係なく政府によって意図的に原発が停止されている

民主党政権によって全国の原子力発電所が一斉に停止しました。事故を起こした東京電力の場合はわかりますが、他の電力会社の原発がすべて停止するのは、「経済的に良くない」と思います。

原発一機当たりの「月単位の損失は90億円」と言われていますが、一斉に停止した事によって、電力会社のバランスシートが急激に悪化しました。
原発が停止したことによって、外国に支払っている燃料費は年間3兆円と言われています。安全審査を合格し再び原発を再稼動するために、各電力会社は数千億円の設備投資を行っています。

実際のところ、この損失分を負担するのは電力会社ではなく、電力を使用する消費者になります。震 災後、電力料金は3割程度増加しましたが、その間地方電力会社の平均年収は平均で4.5%程減少しただけです。

消費者が負担する事を前提に考えると、長期的にみれば電力会社の収益は「将来的に大きく影響がない」ことになります。政府のベース電源の割合「20~22%」によると、現在停止している原発の8割は再稼動します。

[2] 小口顧客の電力自由化が過大に評価されている

電力自由化はすでに工場やマンションなどの大口向けには、1995年から開始されています。「2007年4月の時点で新規参入者(PPS)の自由化部門に占めるシェアは約2%と伸び悩んでいる」(電力自由化-wiki)

競争原理を電力業界に導入するために、大口向けにの電力自由化が始まりましたが、実際のところ効果はかなり限定的です。2000年代の原油価格が高い状況下で、新規事業者による電気業界への参入がいかに困難かを証明しています。
震災の影響もあって世間の風当たりの悪さが、電力自由化への「過度な過大評価」に繋がっていると感じます。

結局いくら電力業界に競争原理を持ち込もうとしても、消費者が電力会社に求めるのは「安定供給と安さ 」だけです。東京電力が発表している各国の「1件当たりの停電時間(分/年)」を比べると、「日本は16分」に対して「フランスは63分」「イギリスは68分」「ドイツは17分」です。原油価格が2000年代の高騰の時期にも関わらず、電気料金を値下げできていた点を考えても、既存の電力会社は十分に消費者のニーズを満たしていたと言えます。

電気を大量消費している工場でさえ2%前後しか伸びていないのに、電気料金が数千円単位の家庭向けでどれだけの消費者が電力会社の乗り換えを実行するでしょうか。予想ですがかなり限定的になるのではないでしょうか。
電力供給設備 - 停電時間の国際比較|数表でみる東京電力|東京電力

60年近くに渡る電気料金の推移をグラフ化してみる(2016年)(最新) - ガベージニュース

 

[3] 先進国の人工的なインフレ目標と原油安


米国、欧州、日本など主要国ではインフレ目標を達成するために、主要通貨を印刷して国債の大量購入をしています。欧州、日本では物価目標を達成できず、マイナス金利を導入しました。これだけ、通貨の価値を下げているにも関わらず、物価が上昇しない一番の理由は原油価格などの資源価格が大幅に値崩れしているからです。
2008年に133ドルの高値を付けた原油は、現在40ドルまで下落しています。

日本政府と日本銀行は、2年以内のデフレ脱却を公に宣言しているため、面目を掛けてあらゆる手段を使って目標を達成しようとしています。近い将来、原油の上昇に合わせて物価は確実に上昇していきます。
(そうなった時に政府が物価をコントロールで きるのか知りませんが)

経済成長に合わせた自然なインフレは良いのかもしれませんが、紙幣乱発による人工的なインフaレは、必ず国民(債権者)が大きな代償を払います。

経済成長した結果の「良質なインフレ」ではないため、一般所得の給料が変わらないまま物価が上昇してしまいます。その結果、国民はかならず消費を抑えようとします。
(デフレの脱却は国民の所得があがるかどうかに掛かっています)

そういう状況でも「電気、水道、鉄道」などのインフラ関連は「例外」です。国民が必ず買わなければならない、必要経費に分類されるからです。政府の人工的なインフレに合わせて電気料金は上昇すると予想しています。

以上3つの理由で、既存電力会社への投資は大きなメリ ットがあると考えています。