セミリタイアしたサラリーマン投資家
2017年7月に資産500万円でセミリタイアして、海外と日本のデュアルライフを目指します。
現在ネット収入は5000円。働かなくても良い、新しい生活スタイルを実現したい。

人気急上昇中の米国株は辞めてあえて日本株で勝負しようと思った理由

 

昨年あたりからずっと米国株へ投資するチャンスを伺っていたのですが、当分米国株へは参入しないことを決めました。

 

当分というのは次の大きな調整があるときを指します。

 

理由は、明らかに米国株を意識する個人投資家が増えたからです。ブログをしていると、目に見えてわかるレベルで、米国株押しをする投資家が増えました。

 

印象としては2014~16年あたりからジワジワと増えて、トランプ大統領選あたりから一気に爆発した感じです。世界の国債金利が低く抑えられているのと、米国株の高配当が注目されているのは偶然ではありません。

 

もとから米国株に投資をしている方はいいのですが、周りに流されて流れている投資家が増えてきました。米国株を検討し始めた自分もその一人です。そうこともあり、新規参入者がインするのは今のタイミングではないという結論に達しました。

 

投資の格言でこんな言葉があります。

 

「靴磨きの少年が株式投資のウンチクを披露するようになったら天井」

 

株式投資の知識がない靴磨きの少年までもが、株の話をし始めたら売り時という話です。


年収が300万円台と比較的収入が低い株式投資の初心者も、米国株に関するブログを書いているのを見て決心がつきました。

 

暴落が近づいているかもしれません。

 

日本株よりも米国株が好まれる理由

 

どのブログを見渡しても米国株を始めた理由は以下の3つに集約します。まるで他のセールマンに乗り遅れないようにと、どこかから拾ってきた話をそのまま流しているように見えてしまいます。

 

理由1、日本の人口は増えない
理由2、日経平均とダウ平均を比べる
理由3、米国株の方が配当性向が高い

 

たしかに日本の人口減少を挙げる投資家は多いですが、日本の人口問題はもう20年も前から指摘されていることです。今に始まったことではありません。社会保障費も、1988年の約40兆円から3倍に膨れ上がりましたが、これも以前から指摘されていることです。

 

自分がひねくれた性格なのか、ジムロジャーズ氏の本を読んで投資を始めたからなのかわかりませんが、人と同じことはしたくないという気持ちはいつもあります。ジムロジャーズ氏の「人と同じことをしてもお金持ちになれない」という言葉が好きです。

 

皆同じようなことを言い始めるのは気味が悪く感じます。

 

日本株の魅力をあえて考えてみる

 

日本株よりも米国株が魅力的な市場なのはわかりますが、投資初心者が率先して避けるほど日本株が悪いのかなと疑問になります。自分がアメリカ人であればまず100%自国の株を買いますが、言語や住んでいる場所の壁を越えて他国の株を買うことは、労力もお金も必要とすることです。

 

一昔前に比べれば手数料も手続きも楽になりましたが、それでも自国の株を買うようにというわけにはいきません。投資を始めたばかりの初心者であれば、まずは自国の株を検討すべきです。

 

自分の国、自分の言語、自分の市場が一番よくわかるし、日本は世界第3位の経済大国です。いきなり自国の株を通り越して、外国株に投資をするというのは少しどうかなという気がします。

 

日本株の高値はかつてバブル時期の4万円です。その時期を比較すると現在は半値まで下がっています。日経平均のPERは15倍と今の水準でも別に高値でもなんでもありません。

 

これから先日本株が4万円になっても私は驚きません。

 

日本の景気がバブル期なみに良くなることを期待しているのではなく、単純に円の価値が希薄化するからです。ドル円が80円のときに株価が2万円、ドル円が160円のときに株価が4万円、株価が2倍になったのは景気がいいからではなく、円の価値が半分になったからです。

 

円の価値が希薄化しても、価格に転嫁できる製品やサービスを提供している企業、海外に出ても収益を確保できる企業は十分に価値があると思っています。

 

その数は多くはないのかもしれませんが。台湾企業に買収されて中華系に販路を拡大するシャープあたりは、十分に投資に値する企業に見えます。

 

人口問題は本当に今のままか?

 

人口問題に関しても言われていますが、本当にこのまま政府は何も対策しないのかなという疑問はあります。人口問題も長年言われ続けてきたことですが、ようやく政府も重い腰を上げました。

 

移民受け入れは欧米諸国には、ここ最近あまり良い印象がないのですが、日本は近いうち移民を受け入れるだろうと期待しています。

 

というのも東京の都内に住んでいると、居酒屋、コンビニ、スーパーマーケット、どこもかしこもアルバイト店員は外国人です。6割以上が外国人じゃないかというくらいに増えています。彼らは大概学生ビザで日本に短期間滞在しています。

 

形式上は移民を受け入れていないですが、日本で働く外国人を見て、移民を受け入れるのとそうではないのは、何が違うのだろうかという疑問があります。労働者を雇いたい企業が多いことを考えれば、そのうち移民を本格的に受け入れるように制度を変えていくかもしれません。

 

日本の単純労働者よりも、すでに彼らの方が勤勉です。

 

日本は大量に円を発行することで、経済の流れを180度変えました。今まで政府が何も対応してこなかった、移民を受け入れないから日本の人口は減り続けると、今の延長線上で語るのはナンセンスな気がします。

 

この先も同様に日本政府が何もしないとは限りません。2013年から日本政府と日本銀行は大きく舵を取るようになりました。

 

円の希薄化で日本政府の借金を減価、移民を増やして税収を増やし人口問題を解決するというのも考えられる選択肢です。そう考えると、日経平均株価はそれほど悪い投資先ではないように思います。

 

日本の銀行貯金にお金が眠っている理由

 

日本は外国に比べて、株式などの金融資産の割合が非常に少ないです。

 

日本の金融資産総額は1752兆円、そのうち現金・預金比率は相変わらず5割を超えています。対して株式、投資信託、債券比率は15%しかありません。

 

米国は現金比率は13%、株式などの金融資産は50%を超えています。

 

単純に考えて、株価の伸びしろがあるのはどちらでしょうか?

 

日本は900兆円近い金融資産が株価へ向かう可能性があります。日本の貯金が他国と比較して株式に向かわなかった理由は2つあります。

 

ひとつは、20年間のデフレ経済で銀行にお金を置いておいた方が安全だったこと、もう一つは住宅ローンのリスク資産の比率が高く、バランスを考えると安産資産の銀行にお金を預ける方が理に叶っているからです。

 

日本は政府が税制面で後押ししていることもあり、住宅ローンに占める割合が他国よりも高いです。

 

実は、住宅や土地などの実物資産と株式をリスク性資産とみなせば、リスク性資産の総資産に対する割合に関して、日本、米国、英国の差はありません。日本社会で流動性と安全性の高い資産、すなわち、預貯金が優先されるのはある意味当然のことです。

 

現在の日本政府の政策を見てわかるように、銀行貯金ではなく株式を持つことを政府は推奨しています。その過程で日本の配当性向が改善される事もあり得ます。

 

マイホームはまだまだ根強い人気ですが、金利の上昇とともに今後持ち屋比率は下がるかもしれません。そうなったときに、過度に住宅に掛けたていたお金を株式で運用する人が増えてもおかしくはありません。

 

米国株へ参入するタイミングは?

 

とはいいつつも、日本株だけではなく米国株に近いうちに参入したいということには変わりません。米国株に投資したいというよりも、正確には人口知能を開発するハイテク企業に投資したいですが。

 

この分野は、深い専門知識を必要とするため、新規参入者には参入障壁が高いです。ITが普及したときのように、じゃあ自社でもソフトを作ってみようとか、プラットフォームを作ってみようというわけにはいきません。

 

世の中が複雑化する中で、その恩恵に携われる人は決して多くはありません。

 

市場が過熱している時期に入りたくないというだけで、米国株への参入を諦めたわけではありません。日本株だけに集中投資するのは長期的にみて良くありません。資産が増えていけば資産をリスク分散する必要に迫られます。

 

今はリスク分散を重視するほど資産は多くはありません。

 

リスクヘッジという観点からみても、日本株の他に米国株というのは十分理に叶っています。新興国の株は変動率が高く常に不安定、欧州国の株は日本よりも壊滅的な状態です。欧州は旅行しに行くところであって、投資をしに行くところではありません。

 

世界一の経済大国のアメリカと、第三位の日本に投資しておけば十分という気がします。将来的には資産の半分以上は海外株にしたいところです。

 

経済成長が見込めない日本市場であえて銘柄選択するのであれば、逆張りの長期投資というのが前提になります。

 

さらに具体的にいうと、インフレに強い銘柄、海外でも利益をあげることができる製品とサービスがあること、この2つになります。

 

逆に避けなければならないのは、縮小する日本経済でしか販売できないサービス、インフレに打ち勝てない贅沢品などを販売している企業です。

 

数としては多くないので丁寧に拾っていく必要があります。

 

米国株がピックアップされて思うことですが、日本株でも良い銘柄を拾えない投資家は、海外の株でも良い銘柄を拾えないとうことです。