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学生が中小中小企業に人が来ないのは中小企業はブラック企業だから

 

景気が回復傾向にあり、さらに少子高齢化で働き手が減っているため、有効求人倍率は1.45倍とバブル期並みの水準まで回復しています。

 

日本経済新聞

求人倍率 バブル期並み 3月1.45倍、26年ぶり :日本経済新聞

 

そのため、大手が大量に学生を採用してしまうと中小企業は人手不足に陥っています。転職えージョントにサービス料金を支払い、ようやく学生の2人か3人を確保できるというくらい困っています。

 

若者は安定志向が強いから中小企業には来ないという経営者は多いけれど、正しくいうと中小企業の大半はブラックだとわかっているから、学生は来ないです。かわいそうな言い方をすると、情報が溢れる情報化社会に自分で正しい情報を得ることができない情報弱者が中小企業に入ります。

 

ホワイト企業アワードで入賞された株式会社アクシアというIT企業がありますが、この企業は社員を毎日6時に帰らせることで賞を受賞しました。

 

第2回ホワイト企業アワード受賞企業決定しました。3月14日表彰式を行います。 | 財団法人 日本次世代企業普及機構(ホワイト企業普及機構)

 

ホワイト企業とは?
次世代に残すべき企業、残る企業の特徴として、「適正な利益・成長」「お客様からの信頼」「従業員満足度」の3要素のバランスが大事であることを、ホワイト企業(次世代企業)の概念として普及させることを弊財団のミッションとして活動しています。

 

大半労働者は6時まで働く契約を企業と結んでいるはずですが、現実はそうではなく、6時に帰るという当たり前のことをするだけで表彰されてしまうのです。

 

中小企業に学生が来ない理由は次の理由です。

 

・データが正しく公表されていない
・公表されたとしても裏付ける根拠がない

 

データが正しく公表されていない

 

中小企業に勤めて思うことは、常に採用したい経営者と学生、経営者と労働者との間には大きなギャップがあります。経営者は労働者を採用しないと、事業が維持できなくなるので必死に採用しようとします。

 

人を採用しようと思うと都合の悪いことは公表しなくなります。やりがいとか、企業理念とか、経営者の考えとか、抽象的な内容に終始します。自分の軸がない人ほど抽象的な精神論や根性論を好む傾向にあります。

 

しかし、働く本質とは生活していくために必要なお金を稼ぐためにすることなので、学生が本当に知りたいのは次のことです。

 

・残業代はいくら出るのか?
・残業代を抜かした基本給はいくらか?
・1年目の残業代を抜かした年収はいくらか?

 

また、社会が豊かになりモノが溢れている時代に仕事をするので、生きるために仕事をしているわけではありません。仕事以外に充実した時間を過ごしたいと思っています。そうすると次のことが知りたくなります。

 

・残業時間はどれくらいか?
・月にまったく残業しない月はあるのか?
・有給の消化率は100%あるのか?

 

この質問に答えている経営者はほとんどいません。答えたところで本当かどうかわからないので学生側もあえて聞きません。ウソの情報を伝えたところで企業に罰則があるわけでもないということをわかっているからです。

 

本来、就職を斡旋するエージェントや求人情報が裏を取って正しい情報を公表する必要がありますが、彼らは企業からお金を貰ってビジネスをしているため、企業に都合が悪い情報を自ら発信しません。彼らは面接の場ではお金の話をしないことを学生にアドバイスします。

 

こういう状況を見ると、情報を公開する義務がある上場企業や、社員のリアルな口コミが流れている大手企業に人が集まるのは当然だと言えます。

 

最近の学生は安定志向が強いから中小企業に来ないといいますが、不満を言う経営者は本質のところは何も理解していません。何年も働いてくれている労働者の声ですら聞けていないのに、外から入ってくる人とのギャップを埋めるのは不可能です。

 

入社前はお客様のように学生をもてなしても、いざ入社すると扱いは180度変わります。社員全員が定時に帰れる日を作っても、新入社員は対象外にされます。

 

本当のことを言えない労働者

 

面接の場では働いている先輩社員から、実際の仕事について聞く機会もありますが。

 

これも期待しない方がいいです。社員は企業から給料を貰っている立場なので、学生と面談したとしても本当のことは言えません。

 

ホワイト企業に学生が集まる

 

社員が毎日6時に帰ることですら奨励される日本の世の中ですが、働き手が減り売り手市場になった事で雇用条件は改善されてくると予想できます。

 

ホワイトアワード賞を受賞した企業のように、労働環境を改善するだけで他社と差別化できるというのはある意味面白い社会です。この企業は労働環境を改善しただけで、有名大学の学生、産後に働きたいキャリアウーマン、優秀な中途のエンジニアが応募するようにり、良いスバイラルが生まれたといいます。売り上げも年々増加しています。

 

学生が来ないと文句を言う前に、中小企業はもう少し正直な情報を公開した方がいいのではと思っています。

 

学生側が知りたい情報を聞いて期待した答えが返ってこないのであれば、その会社は辞退した方がいいです。売り手市場なので他にも会社はたくさんあります。聞きにくい事を聞いて場の空気が悪くなったらその場合も辞退した方が賢明です。

 

定時が6時でも遅いと思う

 

定時に帰れるというだけで企業が奨励される時代になりましたが、そもそも6時まで働くだけでもかなりの時間を拘束されます。

 

6時に帰れるだけで感謝しないといけないというのも、ある意味辛いところです。

 

会社に行きたくために朝の7時には起きる必要があります。夜の6時まで仕事をしたとすると、通勤に1時間近く使っていたら家に着くのは7時半~8時です。この時間だと、夏でも外はもう暗くなります。

 

シャワーを浴びてご飯が食べ終わることには夜の9時を過ぎます。次の日の事を考えると夜の11時には眠りたいところです。そうすると、たとえ6時に仕事が終わったとしても、やれることはほとんどありません。テレビやネットサーフィンをすれば一日が終わります。

 

定時は5時でもいいし、早く出社したなら4時でもいいと思っています。

 

6時に帰れるだけで喜んでしまう時点で、日本の労働環境の悪さを表しています。

 

2017年も昇給額は1万円だったけど、昇給するかどうかは運が大きいと思う理由。昇給は良い面ばかりとは限らない

 

ある民間調査機関の調査によると、2017年春の昇給額の平均は金額にすると「6332円」、率にすると「2%」だったようです。

 

「2%」というと額面20万円では4千円、30万円では6千円、1万円の昇給に必要な額面は50万円になります。

 

2017年春の昇給金額の平均値はいくら?賃上げ率も気になる!

 

そんな中自分の昇給額は昨年と同様に1万円でした。

 

一生懸命頑張っても昇給しない人も多い中、少ない労力で1万円も増えたので本当に有難いことです。月に1万円、年間で12万円、副業で1万円稼ぐ労力を考えると、1万円の重みをひしひしと感じます。

 

これで月の額面は30万円、年間の賞与は140〜150万円なので、今年の年収は500万円を少し超えたあたりに落ち着くと思う。

 

上を見ればキリがないけれど、同世代の中ではやや貰っている方だと思っています。

 

年収ラボによると、30代前半の平均年収は384万円、30代後半の平均年収は425万円です。東京の物価が高い場所に住んでいますが、シェアハウスの共同部屋で暮らすことで、出費は最大限抑えています。

 

30歳代の平均年収を調査-年収ラボ

 

仕事以外の私生活の充実度も高い方です。クルマも所有していない、ローンなどの借金もない、贅沢品には興味がない、趣味の投資で大損することもないしで、お金は順調に貯まります。

 

個人的な経験談でしかないが、給料を上げるためには必死に頑張るよりも、頑張らない方が上がりやすいと思う。

 

一生懸命頑張ったけど給料が上がらなかったと不満を言う人は多いが、頑張りすぎて空回りしているか、どうして給料が上がらないのか根本的なところを理解していないように思います。

 

年収が150万円以下で働いてた時もある

 

たかが年収500万円と言われるかもしれないですが、自分のスタート地点を考えると順調にお金を増やすことに成功しているので、満足度は高いです。

 

大卒を入社し1社目の会社は、IT業界の多重下請け構造の最底辺だったため、東京在住で年収は300万円しかなかった。地方暮らしで300万円と、東京で300万円では生活レベルは異なります。

 

その後、1社目の会社を辞めて2社目の会社に入ったが、それほど状況は好転しませんでした。

 

その会社も辞めて途上国で働いたときは、年収が150万円にも満たなかったです。それでも在籍した会社は、プールとジム付きのマンションに住まわせてくれて、物価に比べたら割高な給料だったのでそれほど不満はありませんでした。ただし貯金はまったくない、良い歳をしてお金がないというのは大きな問題でしたが。

 

日本に戻って最初に働いたときの給料は330万円。年齢が27歳で330万円というのは絶望的な数値でしたが、そこから毎年30〜40万円昇給し、その4年後には500万円を超えるようになりました。実力よりもラッキーだったの一言に尽きます。右肩上がりに業績が成長する部署に勤めていたからです。

 

20代で長時間労働で消耗し、週末も必死に勉強していたときに比べると、大した努力もなく給料は増えました。

 

本人の努力や実力よりも、どこで働くかの方がより大事だということに気づかされました。

 

大学時代の普通に働いて普通に昇給している友人を見て、だいぶ遠回りをしたなと感じます。

 

学歴が優先される日本では、最初の1社目にどこの企業で働くかということは、その後の人生を大きく左右します。1度、最下層の会社で働くことそこから這い上がるのは、一筋縄ではいきません。新卒一括採用は未経験でも職にありつける反面、キャリアを固定化させるという弊害があります。

 

大卒の就職活動に失敗しなければ、これほど無駄な努力は必要なかったと反省しています。就職活動に失敗したのは、世の中の仕組みをしらず無知だったから、この一言に尽きます。

 

実力以上の給与を手にする方が不幸

 

20代は良い経験ができたと思う反面、すこし貴重な時間を無駄にしてしまったという後悔もあります。

 

ただ、普通の企業に勤めて普通に働く人よりも密度の高い時間を過ごすことができました。

 

大卒後に大手企業に勤めて実力以上のお金を手にした人は羨ましいなと思う反面、かわいそうでもあります。人は今いる地点よりも下がると大きな苦痛を生じます。最初から良い給料の会社に勤めてしまうと、間違った道を進んでいたとしても軌道修正をすることができません。

 

たとえ金額が同じでも、少しでも給料が増えるケースと、少しでも給料が減るケースでは、本人に与える精神的ダメージは天と地ほど差があります。

 

大手優良企業に勤めると、高い給与を得られる反面、人生が固定されるという問題もあります。優良企業は勤める場所ではなくて、投資をした方が最適かもしれません。

 

給料が増えることで失うもの

 

30歳を超えてこれ以上サラリーマンの収入を増やしたいとは思っていません。20代の頃を比較すると、ここまで収入が増えたのも奇跡です。

 

勤労所得が増えると嬉しい反面、失うものもあります。責任や仕事のプレッシャーが増し、長時間労働に耐えるなど、犠牲にすることも増えます。重力に逆らって経済が成長しない日本企業で高収入を得るためには、それなりの苦痛が伴います。

 

日本経済が順調に成長し、黙って椅子に座っているだけでも給料が増えていく時代ではありません。給料を増やす代わりに、企業はその見返りを求めています。

 

年齢が若いときは、やりたいことだけ意識して生活しますが、年齢を重ねて残りの人生を意識するようになると、やりたくないことを選択しなければいけなくなります。

 

この仕事を続けて8年ほど経ちますが、必死に頑張ってきて思ったのはそれほど仕事が好きではなないということです。年収が300万円で週に3日しか労働しなくていいのであれば、間違いないなくそっちの道を選びます。20代のときとは真逆の発想です。

 

サラリーマンを辞めても一人で生活するだけなら困らない

 

給料が増えて嬉しいと思う反面、その代償を考えると上がらない方が有難いと思うときもあります。

 

今は仕事をせずに楽にお金を稼ぐ方法を探しています。

 

書きたいことを書くだけのブログではお金を稼ぐのは難しいですが、それでも日々記事を更新することでドメインが強化され、収益が少しずつでも増えていくのを見ると感慨深いものがあります。

 

会社にいくら力を入れて働こうが辞めた時点で積み上げたものがゼロになり、一生自分のものになりません。ブログは自分の資産として残ります。

 

将来的にネットだけである程度生計を立てることを目標にしています。ネット収入は、場所に縛られずどこにいてもお金を稼げるという利点があります。もちろん、その分ハードルは高くなりますが。

 

そのためには、戦略を持って書きたくないことも書かないといけないですが、今は疲れることはしたくないので楽にブログを書いています。ブログをやることでネットビジネスについて日々理解を深めています、毎日書くことで文章を書く練習をしています。本格的に始めるのはもう少し先でいいと考えています。

 

仕事で時間がない中でも必死にお金儲けのことを考えてしまうと、つまらなくなってしまいます。好きなことをして生きていくために、今やりたいくないことを辛い思いをしてするのであれば、それは本末転倒だからです。

 

少し楽観的かもしれませんが、2〜3年働かなくても食っていけるだけのお金があれば、一人分の生活費を稼げるようになるのは難しくないと思います。それほどセミリタイアのハードルはネットによって下がりました。

 

その上を目指すとなると向上心や才能、努力が必要になります。

 

 

サラリーマンにとって年収500万円の壁はあると思う

www.eyasu2008.com

 

平均的な30歳の懐事情

www.eyasu2008.com

 

昇給したからといって幸せとは限らないと思う

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かつての米国のIT企業と違って、日本のIT企業に多重派遣や多重下請け構造の問題がなくならないと思う理由

 

日本のIT業界は、偽装請負や多重派遣問題で度々問題にあがります。こうした働き方は間違いなく違法行為なのですがなかなか改善される兆しはありません。

 

日本特有の問題として語られることが多いですが、実は同じような問題はかつて米国企業にもありました。

 

なぜ多重派遣や多重請負構造が批判されるのか

 

その前にまず、なぜ多重派遣や偽造請負が批判されるのでしょうか?

 

多重下請け構造とは、メーカー企業などのエンドユーザーがシステム開発を依頼し、仕事を請け負った元請けが、仕事を2次請け、3次請け、4次請けへと、次々に仕事を発注していくピラミッド構造の事をいいます。下請けと同様に、労働者も1次、2次、3次と段階的に派遣されていきます。

 

A社の社員だと思って派遣されてきた社員が、まったく知らない会社だったということはよくあります。請負契約と派遣契約は契約内容は違いますがあまり関係ありません。請負といいながら、客先に常駐し請負元の社員と一緒に仕事をします。

 

多重下請けは批判されまていますが、下請けに仕事を回すことが批判されているわけではありません。仕事を細分化し外部にアウトソースすることは違法ではありません。

 

自社にソフトウェア開発のノウハウがなければ、外部に依頼した方が物事は効率よく進みます。複数の会社が得意な分野をそれぞれ持っていて、そこを最大限活用した方が仕事が効率よく回るのは想像に難しくありません。

 

しかし、これが多重構造になってしまうと話は別になります。多重構造の問題の被害者は、仕事を依頼するエンドユーザーと労働者です。

 

エンドユーザーは必要以上に不適切な対価を支払います。

 

プログラム工程を他者に委託するのは問題はありません。しかし、同じ工程にもかかわらず、元請けが依頼した仕事がA社、それをまたB社に依頼、それをさらにC社となると、だれが作ったのかもわからないコードを元請けは受け取ることになります。下に依頼すればするほど中間マージンを受け取る業者の数は増えます。

 

1人あたりの単価80万円出したところ、2次請けは70万受け取る、3次請けは60万、4次請けは50万円、80万円で仕事を出したにもかかわらず、実際に作業したエンジニアは40万円の価値しかなかったというのは珍しくありません。当然ながらピラミッド構造の末端で働くエンジニアの給料は下にいくだけ安くなります。

 

技術職とは名ばかりで、工事現場で働く肉体労働者とは大きく違いありません。

 

メーカーからしたら余計なお金を払っているだけ無駄に見えてしまうのですが、社会全体でみると仕事が増えて、失業率も減ってと悪いことではありません。

 

もう一人の被害者は、一方的に不利な条件で働かされてしまう労働者です。

 

ピラミッド構造の末端エンジニアは仕事があるときにだけ集められ、仕事がなくなれば契約を打ち切られて仕事を失います。元請けの客先に常駐し、元請けの指示で仕事をこなしますが、元請けが労働者に対価を払っているわけでも、給与を決定するわけでもありません。

 

いらなくなれば、下請けに連絡を入れて労働者を切り捨てるだけです。技術者が人ではなくてモノのように扱われます。

 

以前下請け構造の末端にいたことがありましたが、客先に一人で常駐し、一度も一緒に仕事をしたことがない自社の上司や社長が自分の給料を決めることに違和感を感じました。早く仕事を覚えて良い評価を受け、良い給料を貰おうと高いモチベーションがあっても無駄になります。

 

不景気で仕事が減ったときにプロジェクトから離脱されるのは、自分が仕事ができないからではなく、自分が外から派遣されてきた社員だから、という理由だけです。

 

またこういう環境だとエンジニアは育ちにくいという問題あります。

 

自社開発する企業は、プロジェクト開発だったり技術力だったり社内に蓄積していきますが、エンジニアを派遣させるだけの企業はノウハウが蓄積しないし、エンジニアを育てるということをしなくなります。仕事の依頼があれば労働者を派遣するだけという単純な作業です。

 

大卒で入社した会社の同期は、入社初日から他社へ派遣され派遣先の新入社員と一緒に新人教育を受けていました。自分が入社した会社に一度も出社することなく、派遣先で働き始めるのです。こういう環境で腰を落ち着かせて技術について勉強しようとは思えません。

 

米国IT企業で多重委託が消えたワケ

 

米国でもかつて元請けの企業が、仕事の過半数を2次、3次、4次という形で複数の企業に再委託していました。

 

政府調達元請けの平均60.4%が下請け及び補給品に再投資され、それらのさらに平均83.2%が3次へ再投資、さらにその83.2%が再々投資、と繰り返される事により、初期調達額$369M(元請けのみ)は、上記再投資の構造より算出される係数2.06を乗ずる事により、$759Mと推計される。これは、中小ソフトウェア企業の売上高総計の2.3%にあたる。

 

上記の資料にあるように、米国でも元請けが受けた仕事の過半数を2次請け、3次請け、4次請け・・・という形で複数の企業に再委託している姿が伺えます。

 

米国IT業界に過去あった多重下請構造、それが破壊された理由 - プロマネブログ



米国企業に多重委託の問題が解消されたのは、90年代半ばIT大国のインド人がアメリカのベンダー企業に代わってその役割を果たしたからです。

 

付加価値の低い仕事を国内の企業に回すよりも、途上国のエンジニアに任せた方が人件費は安く抑えられれます。元請けからみたら、熱心に中向きする業者にはできるだけお金を払いたくありません。

 

インドは人口が8億人を抱えています。大学に行きITを勉強する学生は、プログラムの基礎知識に加えて英語が堪能、世界一のグローバル国家アメリカにとって、これほど条件の良い相手はありません。

 

アメリカでは多くのソフトウェア企業が、オフショアでソフトを 開発している。しかし、ある調査から、これらの企業の大部分が、経費の上昇や分散するチームの管理という新しい課題に直面していることが判明しました。

 

調査対象企業のうち、オフショアの開発者を採用しているのは84%で、2年前の63%から大きく増加している。

 

インドから見ても、多国籍企業がベースのアメリカで働くことは大きなチャンスがあります。

 

日本で働くインド人が、日本企業の副社長や役員にまで上り詰めることは考えにくいですが、多国籍のアメリカ企業にはたくさんいます。グーグルのトップもインド人です。

 

グーグルトップもインド人-IT企業で成功する理由 - WSJ

 

これはアメリカが移民で成り立っている国だからです。現在のアメリカ人のルーツを辿れば、ほとんどがヨーロッパ大陸からの移民です。アメリカは誰にでも平等にチャンスを与える環境を目指しています、そしてそれを目指すことで発展してきた国です。

 

委託先に言葉の親和性が高い中国企業を選択する日本企業は多いですが、アメリカとインドのコミュニケーションに比べたら劣ります。IT技術自体も英語圏の人たちが中心に活躍しているため、英語圏の方が有利です。

 

開発業務を他国へ委託する現状は欧州も同じです。

 

フランスやドイツなどのヨーロッパの大国は、同じEU圏の東ヨーロッパに業務を委託します。EU圏内で関税も掛からず、物価の安い東ヨーロッパの安い労働者を使うことができるからです。

 

こうした例を見れば分かる通り、それほどプログラムをしてテストを組むという仕事は付加価値を生まないということです。

 

プログラムは仕事のひとつの要素にしかすぎません。プログラムは目的ではなく、どうやってビジネスをするかというひとつの手段です。プログラムを書ける人ではなく、プログラムを使ってビジネスが出来るエンジニアが生き残ることがきます。

 

ビジネスとしてお金が発生するのは、誰かの役に立った時に始めて発生します。モノづくりは誰かに役に立つものを創造しますが、プログラムはそのためのひとつの手段です。

 

アメリカは2000年頃からのインドの台頭によって、国内でただプログラムするだけの人は大きく数を減りました。付加価値を生み出せるプログラマーが現在のアメリカのハイテク産業を支えています。

 

日本で多重委託がなくならないワケ

 

日本もアメリカのように国内の仕事が海外に流れて、付加価値の高いプログラマーだけが生き残るかというと、現時点ではそうはならないと思っています。オフショア開発に頼る企業は増えましたが、今後は減少すると予想しています。

 

理由は海外の労働者を使うコストメリットが年々小さくなるからです。

 

日本人エンジニアは単価が高く、不景気と日本円が強くなるたびにオフショア開発は活発化してきました。世界が不景気になると、安全資産と言われる円は買われ、相対的に円は強くなります。円が強くなると、海外の製品や人件費を安く手に入れることができます。

 

不景気になると、メーカーは予算を減らされより安くプロダクト開発を受けてくれるベンダー企業を探します。開発コストを減らしたい需要が強くなるたびに、海外の安い労働力を使うIT企業は増えます。

 

いくらプログラミングが世界標準の開発言語、インターネットが繋がったからといって海外のエンジニアと簡単に仕事ができるわけではありません。

 

単一民俗国家で育った日本人にとって言葉の壁は低くはありません。

 

日本の無駄に高く求める品質や、日本語だらけの資料を外国人が理解するのは困難です。言葉の親和性が高い中国にたくさん仕事は流れましたが、中国の経済成長で開発費用は数倍に膨れ上がりました。

 

中国の人件費は高いからという理由で、ベトナムやインド、フィリピンに委託先を求めています。最近はアジア最貧国のミャンマーを使う日本企業も増えました。

 

アジアの発展途上国の物価高に悩む日本企業は常に安い場所を求めています。人口が多く物価が安いアジア圏がある日本はラッキーです。安い人件費を求めて最貧国のミャンマーまでたどり着きました。

 

日本の国力が低下し、世界で円の価値が相対的に低くなるとコストメリットは小さくなります。今後はある程度海外に流れたエンジニアの仕事も国内に戻ってきます。そうすると派遣させるだけのベンダー企業でも生き残っていけるため、今の仕組みは大きく変わることはありません。

 

アメリカは英語とプログラミングが得なインドを使うことで、国内の多重委託を脱しましたが、日本が同じ道を辿るとは到底思えません。条件があまりにも違いすぎるからです。

 

今後も多重派遣や多重下請け構造の問題は、日本のIT業界からはなくならないと思っています。

 

技術力がなくても生き残れるベンダーたち

 

一時期、多重下請け構造の最底辺にいました。

 

その企業は自社に技術力もなくただ労働者を派遣させるだけの企業でした。プロジェクト開発能力や市場を読む力はなにもありません。取柄と言ったら根性だけで、派遣先に媚びを売って何とか生き残っていけるような企業です。

 

2008年の金融危機のときに、オフショア開発が進めばこうした企業は生き残っていけないだろうなと思っていましたが、10年近く経った現在でも同じビジネスモデルで変わらず生き残っています。給与は地を這うように低いままですが。

 

個人的には名ばかりの技術職で低賃金、長時間労働で浪費するよりも、高単価の派遣やアルバイトに流れた方が楽だとは思うのですが、プライドが邪魔するせいかなかなか決断することができません。

 

たまにこの会社のホームページを見ますが、昔と変わらず10名近い新人社員が毎年入社しています。社員同士が楽しそうにワイワイと盛り上がる写真を載せ、充実した人間味のある会社を装っているのを見ると正直気味が悪いです。以前中にいた立場から、笑顔の裏にある不満は凄まじいものがあると知っているからです。

 

これだけ情報が社会に溢れて、知りたい情報を簡単に得られるようになりましたが、根本的なところは変わらないようです。情報弱者はいつの時代も一定数以上います。表面だけの薄っぺらい情報に騙されて入社するのは、本人の自己責任です。

 

技術力のない会社でも今だに人が集まる日本企業の現状を見ると、米国のIT企業とは違い日本は多重派遣や多重委託を解決することはないんだろうなと思うようになりました。

 

ブラック企業を批判する人は多いですが、ブラック企業が成り立つのはそこで働く人たちが後を絶たないからです。ブラック企業を支えているのは、ブラック企業で働く社員たちです。

 

日本経済が衰退し円が相対的に弱くなることを考えると、海外のエンジニアを多用するケースは減っていくかもしれません。外国人エンジニアのライバルと競い合っている、下請け構造の最底辺で働くエンジニアはますます増えるかもしれません。

 

 

SIerが嫌だからといってベンチャーがいいとは限らない

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ITエンジニアは労力の割に一番ストレスが溜める仕事だと思う

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昇給するためには実力よりも運の要素の方が大きいと思う理由

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