セミリタイアしたサラリーマン投資家
2017年7月に資産500万円でセミリタイアして、海外と日本のデュアルライフを目指します。
現在ネット収入は5000円。働かなくても良い、新しい生活スタイルを実現したい。

日本のITSier企業に疲れ切った若者はベンチャー企業に憧れる理由

 

大手外資系のSierに勤めるハウスメイトがシェアハウスを退去することになりました。

 

毎日夜の10時、11時過ぎと夜遅く働いています。退去することになったのは、仕事でくたくたになって家に帰るので、個室でゆっくりしたいからだと思います。

 

彼は東京のエリート大学卒業ですが、日本のSier企業に入ってしまいました。

 

大手外資系といえども、日本のIT企業に入ってしまったのは大きな失敗です。文系出身ということもあり、未経験で入社させてもらえるといこともあったのかもしれませんが、選択は間違っていたと勝手に思っています。

 

彼の企業の「就職、転職サイト」の口コミを見ると、給料がいいけど体育会系のノリが強く、長時間労働が原因で職場を去る人は多いです。

 

学生時代に頑張って勉強した分、有名大学の大卒というブランドは確実に存在します。どの業界、どこの企業で働くかはとても重要です。働いた経験がない学生にとっては、イメージするのが難しいですが、それでもこの情報化社会で知らないということはそれだけで罪です。

 

ベンチャー企業に憧れる理由

 

Sier企業に働いている、特に若いプログラマーはベンチャー企業に憧れる人は多いです。

 

Sierとはシステム構築の依頼を顧客から受けて、ユーザーの課題を解決する業者のことを指します。ユーザーとは大半が製造業のメーカー企業を指し、メーカーが使用する業務用アプリやメーカーの製品に搭載するソフトウェアを開発します。

 

Sier企業に不満を持つエンジニアは多いです。

 

理由は人月で仕事を受注するため、個人のスキルはあまり重要視されず、そこから、多重請負、多重派遣、長時間労働、労働者のミスマッチなど様々な問題が発生します。

 

業界はどこも人集めに終始するため、プロジェクトごとに職場が変わりお客さん先を転々とするエンジニアは非常に多いです。

 

ものづくりに憧れてこの業界に入る人は多いですが、誰も読まないようなドキュメント作りに終始終われ、少数人しか使わない業務用アプリを開発し、革新的な仕事とは無縁でお客さんの無理難題に答えながら夜遅くまで働きます。

 

プロジェクトはいつも期待通りには進まないため、いくら頭数を揃えようが作業時間は増えます。

 

システムを開発したいと思っても入社しても、仕事はクライアント次第なため、保守や運用で数年間消耗することもあります。技術が身に付けられるかどうかは、常駐先のプロジェクト次第ということになります。

 

人気がない職種ですが、日本の製造業は規模がでかく、海外でも収益を上げているためお金回りはいいです。そのため、代わりの人材もいくらでもいます。

 

偽装請負や多重派遣は違法行為ですが、その利便性からなくなることはありません。モラルよりも明日の利益の方が企業には魅力です。

 

ということもあり、Sier企業に不満を持つエンジニアは多いです。

 

対してベンチャー企業は、腰を落ち着けて自社開発ができ、エンドユーザーが消費者なため、自分たちで考えてサービスを創造します。Sier企業で消耗しているやる気のある若手のエンジニアは、ベンチャー企業に強い憧れを持っています。

 

退去するエリート大学卒のハウスメイトも、ここで働いても技術力が身に付かない、ベンチャー企業に移りたいと言っていました。

 

ベンチャーは総じてレベルが高いというセリフはよく聞きます。本当にそうなのかは疑問に思いますが。

 

ベンチャー企業がユートピアとは限らない

 

IT業界にいると良いイメージばかりが先行するベンチャー企業ですが、個人的にはそれほど魅力的には思っていません。Sier企業で長時間労働で消耗したエンジニアがベンチャーに行っても成功できる可能性は低いです。

 

・ITは変化が激しい
・資金がないため長時間労働するしかない

 

ベンチャー企業が生き残っていけるのは、大手企業が参入できないニッチな分野に先行できるからです。大手は意思決定が重く、利益がでないものは投資できません。そのため、ベンチャーは他の企業と差別化できなければ生き残っていけません。

 

IT業界は変化が激しく常に競争過多、1~2年で大きくトレンドが変わります。

 

例えば国内でソーシャルネットワークでシェアを取っていたミクシィも、フェイスブックの台頭で一瞬で下火になりました。フェイスブックのシェアは世界最大ですが、ツイターやインスタグラムなど常にライバルが新しいサービスを創り続けています。

 

100社企業が生まれると5年後に生き残る企業は14社、10年後も生き残る企業は6社しかありません。初期投資が少なく比較的簡単に始められるITのスタートアップ企業は、これよりも生存率は下がります。

 

100社ベンチャー企業があれば、10年後にも生き残れる企業は1社もないかもしれません。

 

生き残るためには常に動き続けなければいけません。

 

ベンチャーの方が労働環境は悪い

 

設立間もないベンチャー企業は常に資金繰りの問題があります。出資者がいなければ、どれだけ優れたサービスを生み出そうが生き残る事はできません。

 

過度なリスクを取り、いつ潰れるかもわからない状態でスタートした企業は、社員に十分な報酬を支払う余裕はありません。さらに、売上げが立てられないと長時間労働で働くことを社員に求めます。

 

経営者は自分はリスクを取って仕事をしているので、それと同じ感覚を社員にも求めます。

 

前職が待遇が良い企業であれば、半分から3分の2まで収入が下がり、かつ前職よりも労働時間が長くなる可能性は高いです。

 

月に70万円稼げるエンジニアか?

 

Sierでメーカーと直請けで契約した場合、一人の月単価は70~80万円が相場です。金融系はもう少し単価が高くなります。

 

つまり自社サービスを創る企業で働くエンジニアは、同じだけの待遇を得るためには、70~80万円の売り上げを上げなければなりません。SIerの一次請け技術者が80万円も価値があるのかは別にして。

 

たとえば、3カ月かけてエンドユーザー向けにスマホのアプリを公開した場合、210~240万円の売り上げを立てる必要があるということです。3人チームで開発した場合、630~720万円です。

 

AppStoreだけでもアプリは200万本あります。これだけ膨大な数になると、ランキングに入らないアプリはユーザーの目に触れることはありません。

 

ランキングに入るためには、アプリの質が高いことは勿論ですが、広告費、話題性がなければランクインされることはありません。これだけ市場が成熟して、高品質なアプリが無料で手に入る時代に売り上げを立てることは容易ではありません。

 

一攫千金を夢見るエンジニアがたくさんいる中で、月に1000円も得られる開発者はほとんどいないという厳しい現状があることを知っておく必要はあります。

 

「アプリは儲からない。2年で収益12,962円(時給4円)」

「アプリは儲からない。2年で収益12,962円(時給4円)」異端開発者「クリーニングス」がそれでもクソゲーをつくり続ける理由。 | アプリマーケティング研究所

 

プログラムを書ける人ではなく、プログラムを使ってビジネスが出来る人が生き残る世界で、プログラムを書くだけならだれにもできてしまいます。難しいコードを書けるようになったとか、新しい技術を身に付けたからという理由では給料は上がりません。

 

結局のところ、テクノロジーを使ってビジネスに結びつけることができないのであれば、Sierだろうが、ベンチャーだろうがどこに行っても大差はありません。このような人材は業界に一握りだけです。業界は変化が激しく、今年儲けたビジネスモデルは来年も通用するとは限りません。

 

サーバーをレンタルするビジネスで生計を立てていても、アマゾンのAWSによって時代遅れのビジネスにされてしまいます。

 

Sierからベンチャー企業に移ったからと言って満足の良く仕事ができるわけではありません。

 

むしろ市場が大きく単価が高いSier企業にいた方が何倍も楽に稼げます。規模が大きいプロジェクトに携われるので、上のポジションまで行ければ高収入になります。

 

優秀なエンジニアはどこにいても活躍する

 

現代社会で、優秀なITエンジニアは組織に依存しなくても生きていけるような環境はすでに揃っています。そういう人材は引く手あまたなので、どこに行っても通用します。その反面、優秀ではないエンジニアは一生会社に依存して生きていくことになります。

 

この業種は特殊な世界で本当に仕事が好きではない限り、そこそこのポジションにいることでさえ難しいです。ライバルは世界中にいるため、働く労力の割に報酬は決して高くはありません。

 

変化が激し世界のため、常に新しい知識をアップデートしていかなくてはなりません。しかし日々の仕事に追われているとそういうワケにもいきません。仕事が忙しい中でも新しい技術の勉強ができるのは、心から技術が好きな人たちだけです。

 

この業界にいて常に思うのは、大半はITにそれほど興味を持っていない人がたくさんいるということです。人月という単位でエンジニアが取引されるため、文系出身でも未経験者でも誰でも働くことができるからです。

 

本当にクリエイティブなエンジニアは、子供のときから誰にいわれるわけでもなくプログラムをしています。それほどプログラムの世界が好きだからです。

 

プログラムの経験がないけれど、大学を卒業してやってみたというレベルでは通用しない世界です。

 

後者の人間がベンチャーに行ったところで、余計追い込まれることになるのは想像に難しくありません。

 

日本のIT企業には近づかない方がいい

 

このハウスメイトが勤めている企業は日本でトップクラスのSierです。

 

この企業を飛び出し転職するということは、前職よりも待遇が下がる確率は高いです。徐々に待遇が良くなるのと、スタート地点が良すぎたせいで待遇が悪いのとでは精神的なストレスは計り知れないものがあります。

 

隣の芝は青く見えるため、大概2度目の転職は失敗します。自分の事を正しく分析できていればいいのですが、1社しかしらないと客観的に企業を判断できないからです。

 

長時間労働が嫌だからとか、人間関係が合わなかったという理由で転職を考える若者は多いですが、部署を移動することを考えたり、残業しない方法を考えた方が最善の策です。

 

転職で問題が解決できるように見えるのは、転職をあっせんすることで利益を手にする人たちがいるからです。

 

大卒のメリットが効くのは1社目の会社だけです。あとは学歴よりも職歴の方が重視されます。

 

エリート大学に卒業した学生は、日本のSier企業には近づかないのが一番だと思いました。

 

20代が昇給するために必要な現実的な考え方

www.eyasu2008.com

 

残業よりも自分の時間を優先したい

www.eyasu2008.com

 

エンジニアのゆるい働き方

www.eyasu2008.com

老後資金に3000万円必要だというけれど、セミリタイア後にたくさんお金がなくても困らない理由

 

ある銀行が来店したお客さんに「豊かな人生を考える」アンケートを取ったところ、老後に必要と考える資金は3187万円だと回答したようです。

 

2人以上の世帯の平均貯蓄残高の中央値は1054万円しなかいため、2000万円足りないことになります。この足りない2000万円はどうやって埋めるのでしょうか?

 

そもそも、老後もこれだけのお金が必要なのかという疑問がわきます。貯めたお金以外にも老後は国から税金を貰い生活します。

 

厚生年金の平均受給額が14万4886円とあります。
(出典:厚生労働省年金局「平成26年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」)

 

定年まで働き15万円給付され、60歳で退職、80歳まで生きたとすると、毎月27.5万円で生活することになります。

 

「何かあったときのために」と貯め込む人は多いですが、先のことばかり考えて、お金が足りないと考えていると自由に生きられず不幸な人生を送ってしまいます。

 

今の高年者世帯ですら2000万円も足りないのであれば、若い世代はさらに絶望的になります。経済が急速に縮小していく日本では、若い世代の方が老人世代よりもお金がないのは明白だからです。

 

60歳まで働き続けるのであれば、3000万円程度なら貯め込むのはそれほど難しくありません。年間で100万円ずつ貯め込めば30年で達成できます。夫婦共働きで協力して貯めればより楽に達成できます。

 

ただし、3000万円貯め込むために定年まで働き続けないといけないと考えると、精神的なストレスは小さくはありません。

 

実のところ生きていくためには、それほどたくさんのお金は必要ではないと思っています。

 

勤労所得以外でしか給料を得たことがないと、お金が減る一方で不安になりますが、一度でも自分でお金を稼げるようになると見える景色は変わってきます。

 

格安の娯楽が充実している

 

インターネットのおかげでお金を払わなくても娯楽は充実しています。サービスを受ける側からしたら、娯楽コストは限りなくゼロに近づきました。

 

一昔前であれば、インターネットに繋げるだけでも分単位で電話回線と同じだけの料金を取られていましたが、今では月に使い放題で3千円程度です。

 

ゲームのハード機とソフトを購入して遊んでいたゲームが、スマホの無料アプリで遊べるようになりました。音楽を聴くためにCDを購入する必要はありません。映画や海外ドラマを見たければ月に1000円払えば、見たい映画が見放題です。キンドルがあれば一定数の本をタダで読むことができます。

 

情報弱者でない限りは、時間に余裕がある、情報に鮮度を求めていない、所有しなくてもいい、と思っている人たちからしたら限界までコストを抑えることができます。

 

最新映画は劇場で見ようとしたら2000円掛かりますが、少し我慢すればほぼ無料で見ることができます。

 

ただし、サービスを知らないとその恩恵を得られることはできません。

 

たとえば、携帯同士であればスカイプやラインを使って電話をすればタダになりますが、キャリアに電話料金を払って電話代を支払う人がいます。

 

書籍でも新刊を手にしようと思うと新品を購入するしかありません。少し手間になりますが、図書館に行けば本は無料で手に入ります。無料とわかっていても利用する人が少ないのは、時間がないサラリーマンは読みたい本を探す労力を費やすくらいなら、お金を払ってでもネットで購入した方が得だからと考えているからです。図書館では無料でレンタルできる代わりに、読みたい本が必ずあるわけではありません。

 

また、閑散期であればバスや格安航空機で安く移動できますが、自由に休みが取れない人、時間がない人は、時間をお金で買って割高な料金を支払うことになります。

 

逆にいうとこうしたことを避けると、限りなく出費を最小限に抑えることができるのです。

 

稼ぎやすい世の中になった

 

今やネットに繋がってさえいれば、簡単にお金を稼げるようになりました。時間さえあればたとえ才能がなくてもそこそこのお金を稼ぐことができます。

 

主婦や学生、フリーターなど、一度も社会に出て働いたことがない人でさえもネットでお金を稼ぐことができます。

 

同じことをサラリーマンができない理由は時間がないからです。サラリーマンを続けながらでも、頑張れば1年後にも3万円くらいであれば稼げるようになりますが、それでも多くの人は挫折してしまいます。

 

それだけ現代のサラリーマンは、時間に余裕がないということです。

 

住む場所に困らない

 

マイホームを持たないと老後に住む場所が困ると考えている人はたくさんいます。

 

定年までにマイホームの借金を返済するために、できるだけ若い内に住宅ローンを組んだ方がいいと考えられています。

 

3000万円を利子2%で20年で返済しようとすると、返済総額は3642万円になりますが、30年で返済すると3991万円と、返済期間が延びるだけで300万円も上乗せされるからです。

 

しかし、たとえ若い内に住宅ローンを組んだとしても、普通に生活している普通のサラリーマンが、住宅ローンを組んで老後までに3000万円を貯めるのは不可能です。お金を借りるという事は、余計な金利まで支払う必要があるからです。

 

バブル崩壊後も新築で家を建てる人は増加しているため、空家率は13%と年々増加しています。空家の多い地方に行くと5件に1件が空き家となっています。

 

日本は少子化で人口の数が減り始めています。そんな中家が余っているため、住む場所に困るということはほぼありません。

 

若いうちはマイホームを持たずに資産を形成して、リタイアするタイミングで庭付きの中古物件を数百万円で購入した方が人生の選択肢は広がりそうです。

 

月に27万円も本当に必要?

 

老後に必要と考える資金は3187万円という結果にびっくりしました。

 

お金を稼ぐ手段は会社しかないと考えていると、あとは減る一方しかないのでたくさん貯めておこうと考えるのかもしれません。

 

どう考えても老後も月に27万円も使うとは考えられません。

 

足りないお金を考えるのではなく、どうやったらお金がなくても楽しい人生を送れるのかを考えた方がいいかもしれません。

 

 

世界でいちばん幸せな国フィジーの世界でいちばん非常識な幸福論

 

 

……楽園の島に移住して9年目。
共に暮らすことで、日本人の私たちからすればあまりに非常識だけれど、
着実に幸せを引き寄せる習慣をフィジー人は持っていることを知りました。
彼らに代わって、その「幸せの習慣」をお伝えするために書いたのがこの本です。

「なぜ日本人は、こんなに豊かなのに幸せを感じられないのだろう」。
あなたも一度は考えた疑問だと思います。
であるならば、幸せになりたければ、幸せのスペシャリストに学ぶのがいちばんです。
「後悔しない生き方を始めるのに最適な時期は今である」。
1日でも早く、「幸せの習慣」を始めるために、フィジー人の暮らしを覗いてみましょう。

 

日本でのサラリーマン時代、寝ても覚めても仕事のことが頭から離れない日々に「これでいいのか?」という疑問や不安を感じていました。しかし、それを心の奥底に追いやり、自分を誤魔化しながら生きていました。

 

フィジーで暮らす

 

仕事を辞めてフィジーに数か月間短期留学していた時期があります。この著者の方にも何度かお会いしたことがあります。


わたしも海外旅行で多くの国を訪れましたが、フィジーは人々が温かくとても素晴らしい場所です。お金がない、仕事もない、それでもみな笑顔に暮らしています。成長著しい東南アジアのように熱気がある国も好きですが、南国のフィジーはそれとはまったく違う雰囲気があります。

 

著者は日本の労働社会とは決別し、世界一周の旅に出てその後フィジーにたどり着きました。自由な生き方をしているため、日本で仕事に追われるサラリーマンの心に刺さる言葉がたくさんあります。

 

ゆとりを持って生きた方がいいと思う理由

 

人生とは突き詰めて考えると時間とイコールになります。

 

やりたくない仕事で夜遅くまで働くサラリーマンは、人生の時間をすり減らして生きています。その人生の残りの時間をすり減らした対価としてお金を得られているわけですが、せっかく稼いだお金をどうでもいいことに使ってしまいます。

 

10代、20代のうちは時間がたくさん残されているため深く考えることはありませんが、30代、40代になると、残りの人生をどうやって生きるか考えるようになります。

 

平均寿命は変わらなくても、不労所得で働かずに暮らしている人と、労働に追われている人とでは人生に残された時間は等しくはありません。

 

働かなくても困らないという状況を作れると、人間は本当に好きな事しかやらなくなります。好きなことを仕事にした場合、成功する確率も上がります。お金がない、そのために働かないといけない、そう思って必死に会社にしがみ付いている人は、一生幸せにはなれないかもしれません。

 

ミニマリストとは

 

労働から解放され自由に生きることと、必要なものを捨てるミニマリストはとても相性がいいです。

 

資本主義社会とはモノをたくさん所有することで幸せを感じる社会です、そしてモノを所有できないことで逆に不幸を感じるようになりました。

 

自分の身の回りを見渡してみると生きていくために、なくても困らないものはたくさんあります。クルマやマイホームは代表格ですが、それ以外にもテレビや家具、家電なんかも必要ありません。物は溢れているので、誰かとシェアすれば所有する必要はないからです。

 

モノを所有しないおかげで、管理や維持の手間も省け、自由に好きな場所に移動することができます。

 

1年間必要なランニングコストを計算して、最低限それだけ確保できるようになると、思い切った行動にでることができます。逆に必要ないものにたくさんのお金を払い、必要ないものを家に置いていると、いざ行動しようとしても自分で自分のハードルを上げてしまいます。

 

著者が言うように、「どうなっても生きていける」ということを確信した瞬間に、人はお金から解放されて自由になれます。

 

今の生活に満足できていないのなら、まずは物を捨てることから始めてみた方がいいのかもしれません。

 

幸福な国が誰にとっても暮らしやすいわけではない

 

著者の本を読んでいると、自分がフィジーに居た時のことを思い出して懐かしくなりました。

 

たしかにフィジーは素晴らしいところですが、当然ながら悪い面もあります。

 

著者は現地の語学学校マネージャーとして働き留学を斡旋する立場なので、悪い面について記載するのがフェアなのかなと思いました。

 

平和度指数ランキングで日本は9位に入りますが、フィジーの治安は良くはありません。

 

世界経済ネタ帳

平和度指数ランキング - 世界経済のネタ帳

 

外務省のホームページを見ると以下のようにあります。


フィジーでは,スリ,ひったくりなどの窃盗,強盗及び性犯罪が多く発生しており,特に暴行・傷害事件等が増加傾向にあります(2016年の犯罪認知件数は約2万件)。また,首都スバ及びその周辺を中心に,ケーンナイフ(サトウキビ伐採用のなた状の大型ナイフ),ピンチバール,鉄棒等で武装した複数人による金融機関,商店,外国人を含む富裕層の住宅をねらった犯罪が多発しています。

のどかな田舎町ですが、家と家の間には高いフェンスで仕切られていて、夜は厳重にフェンスのカギを締める必要があります。

 

過去に日本人学校の宿泊施設が現地の複数人の強盗に襲われて、金品やパソコンを奪われ大けがで入院した人もいます。これ以降、学校には高いフェンスとセキュリティが雇われるようになりました。

 

2011年に語学留学中の27歳の日本人女性がパーティーに出かけたまま行方がわからず、海岸で死亡しているのが発見されました。100人にも満たない語学学校なので騒ぎになったと思います。

 

治安という面では日本よりも遥かに劣ります。もちろん、日本よりも安全な場所を探そうと思ったら、どこにも住めなくなってしまいますが。幸福度ランキングで世界1位になったことがあるフィジーですが、だからといって誰もが暮らしやすい場所というわけではありません。

 

こういう一面もあることも知っておく必要があります。

 

アルゼンチンで育ち現在日本で暮らしている知人は、できるなら日本で一生暮らしたいといいます。夜中出歩いても危険は少なく、日本ほど安全な場所は他にないといいます。

 

日本で長時間労働、低賃金でしか働けないとストレスに感じることは多いですが、それさえ解放することができたら、必ずしも暮らしにくいというわけではありません。

 

世界一の治安、世界一のサービスが充実していることを考えると、日本に住むことは悪い選択ではないように思います。日本人が幸福度ランキングで下にくるのは、幸福を感じにくい国民性だからというのもあります。