セミリタイアしたサラリーマン投資家
2017年7月に資産500万円でセミリタイアして、海外と日本のデュアルライフを目指します。
現在ネット収入は5000円。働かなくても良い、新しい生活スタイルを実現したい。

【クレジットカード付帯保険のデメリット】海外に渡航する機会が多い人が知っておきたい保険事情

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 海外に渡航する機会が多いので、海外保険付きのクレジットカードを所有している。補償内容は傷害死亡、後遺障害で1000万円、個人賠償責任で2000万円、補償期間は渡航してから90日間だ。

 

海外保険付クレジットカードのメリットは、海外に渡航する度に空港で保険に加入しなくて済むことだ。そのため、短期の海外旅行、3ヶ月程度の海外留学ではクレジットカードだけで済ますようにしている。

 

しかし、カード付帯の海外保険は良いことばかりではない、いくつかデメリットもある。

・補償対象範囲が狭い

・治療費用の補償額が少ない

・期間が制限されているということ

 

海外留学に行くと、クレジットカードの保険に入っているから大丈夫だと答える人もいるが、デメリットについても理解しておいた方がいいだろう。

補償対象範囲が狭い

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クレジットカードとAIU保険など渡航前に保険料を支払う保険の大きな違いは、補償対象の範囲と補償金額だ。基本的にクレジットカードで補償される内容は、それほど広くない。例えば、傷害による治療は補償されるけど、疾病(しっぺい、病気による)死亡では補償されない。

 

重大な病気を患ったまま海外へ渡航する人は多くはないが、事故よりも病気で死ぬ人の方が圧倒的に多いことを忘れてはいけない。

 

治療費用の補償額が少ない

クレジットカードは傷害死亡の補償は比較的高額だが、対して治療費による補償はそれほど多くはない。自分が加入している保険は、死亡補償1000万円だが、治療費による補償は150万円しかない。

 

対して、保険会社の保険は無制限で支払われることが多い。無制限で支払われるということは、病院側は治療費を回収するリスクを負わない。

 

以前、フィリピン留学で渡航した友人が、現地の食べ物に当たって渋々病院に行ったが、クレジットカードではない方の保険に加入していたため予想外のVIP対応を受けた。綺麗な設備の病院の個室で贅沢なベッド、豪華な食事で至れり尽せりの対応だった。留学先の学校では複数人の狭い部屋に泊まり、美味しくないローカル食を食べていた。掛かりつけの医者には、いつまでもここに居ていいと言われたが、病院は保険会社から全額支払われることになるからだ。

 

対して、クレジットカードだと事情は全く異なる。例えば、アメリカの有名病院で盲腸の手術をすると300万円を超える、手持ちのお金がないと治療を受けられない事もある。一旦現地で支払いを済ませた後に、日本に帰り請求する必要があるからだ。

 

高額な治療費が発生する病気や怪我をしてしまうと、カード会社の保険だけでは足りないという事態になる。

 

期間が制限されているということ

基本的にクレジットカードの保険は、渡航条件に関係なく90日間という期限が設けられている。さらに死亡補償は手厚く、治療費用が少ないとどういう問題が起きるだろうか。

 

ゴールドカードなど年会費が高いカードになると死亡保障で1億円を超える。会員を増やすために死亡保障が高額なことを宣伝するクレジット会社は多い。

 

もしも、大きな事故に遭遇して瀕死の状態で病院のベッドに横になる。費用は付帯保険だけでは到底足りない、治療するなら高額な借金を背負うことになる。そして、海外保険の保障期間は90日間と限られているため、刻々と決断を下さなければならない日が迫ってくる。

 

お金は命には変えられないというけれど、もしも家族がいる立場で治療して数千万円の借金が残る、死亡補償で1億円ならどちらの道を選ぶだろうか。

  

日本医療と海外医療の違い

どこの国に渡航するにせよ、日本と海外の医療は違うということを知っておかなければならない。

 

公的保険が適用されない海外(厳密には適用されるが大半が自己負担になる)で日本人が病気に掛かった時に様々なトラブルがあるように、外国人も日本に来るとトラブルが発生する。

 

母親は大きな病院で看護師をしているが、以前こんな話をされた事がある。途上国から日本に旅行で来た観光客が倒れ病院に運ばれ、重症ですぐに日本で治療することになった。完治したが、代わりに数千万円を超える借金を返済するために、メディアから募金集めを始めたという。

 

公的医療制度が充実している日本では、普通の病気は自己負担額が3割、高額な医療費が必要なケースでも高額医療制度のおかげで個人が支払う金額に上限がある。こうした事情もあり、病院側は患者から治療費が支払われる前提で治療を開始する事が多い。

 

母親は、途上国の医療ではなく先進国の最先端医療が受けられて良かった、お金より命の方が大切だと言っていたが、自分はまったく逆の感想を抱いた。自分なら、公的保険が効く自分の国に戻って治療を受けたい、運が悪く海外で倒れ治療費だけで数千万円を超える借金を背負うくらいなら、そのまま死なせて欲しいと思った。

 

そして母親の意見の方が大半だからこそ、寝たきりで未来がない高齢者患者のために大量の保障費が支払われ続けるんだなと思った。

 

何が言いたいのかというと、日本と海外の事情は異なるので、病気や怪我になった時に手持ちの保険でどこまで保障されるか、何かあったときの身の振り方は考えておかなくてはならないということ。

 

クレジットカードで補償されるから大丈夫だと思っている人もいるが、格安の年会費だけで保険が適用される分、決して万全ではないということ。

 

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