セミリタイアしたサラリーマン投資家
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電力株ホルダーに嬉しいニュース、ひさしぶりに電気料金が値上がりしました

 

最近まったく動きがなくて退屈していた電力株ですが、ひさしぶりに電力会社の値上げがありました。

 

Yahooニュース

5月電気料金 大幅値上げ | 2017/3/22(水) 18:19 - Yahoo!ニュース

 

電気料金の値上げは電力株ホルダーにとってうれしいニュースです。もちろん電気を消費する日本国民にはうれしいニュースではありませんが。

 

原油価格が大幅に値下がりしたこともあり、しばらく電気料金の値上げがありませんでした。今回の値上げは再生可能エネルギーのための「賦課金」の増額が主因とあります。

 

そうすると直接電力会社の利益にはつながられないのですが、まあ売上高が上がるということで良いニュースには変わりはありません。

 

再生可能エネルギーの賦課金と原発全停止というのは、民主党政権がした愚かな政策ですが、中でもこの再生可能エネルギー賦課金は本当に頭が悪いとしかいいようがありません。

 

現状再生可能エネルギーは電力が安定しないし、発電効率が悪いため現状利益が出ません。そこでこの市場価格差を埋めるために、電力会社経由で国民全員が余分なお金を出して買い取るという制度です。

 

そうするとどうなるかとうと、こぞって屋根に上りソーラーパネルを取り付けるようになります。自分の家だけで消費するために使ってくれればいいのですが、国が市場価格に関係なく買い取ってくれるため、これを電力会社に販売します。

 

電力会社からしてみれば安定供給している既存の電力発電所があるのに、不安定な再生可能エネルギーも使わなくてはいけません。必要がないものを勝手に渡されるわけですが、これを使わないわけにもいきません。そしてこの分の電気代は、家庭や企業に負担してもらいます。

 

再生可能エネルギーを売ってお金儲けをしたい一部の人間のために、国民全員で負担するのはとても奇妙な話です。

 

世の中は理想だけでは成り立たないものがあります。再生可能エネルギーを使いましょうというのは聞こえはいいですが、そのために犠牲にしているものがあります。政府かが介入することで市場の需給関係を歪め、本来技術開発されるはずの分野に投資がされなくなります。

 

こんなコラムがあります。

数字が語るメガソーラーの「不都合な現実」 :日本経済新聞

 

たとえばある太陽光パネルの再生可能エネルギー発電所がありますが、そこの敷地面積は11ヘクタール、東京ドームの2.3個分です。生み出される電力量は1年間で740万キロワット。同じ電力量を原子力が生み出す場合7時間24分稼働すればたりてしまいます。

 

この太陽光パネルの電力発電所が原発1基と同じ電力量を出力させるためには、この施設が830個分必要になります。東京ドームでいうと1909個分、山手線の内側の面積1.3倍にもなります。

 

記事にあるように、原発は一度動き出すと安定して電気を供給するが、太陽光発電は夜は休止し、昼間も天気によって電力量が左右され平均して最大出力の12%程度しか発電できないという問題があります。

 

政府が過度に市場介入したことで、この無駄な発電所に大量の人員と設備投資がされることになります。原発1基作るのと、山手線の内側よりも大きい面積に電力パネルを並べるのではどちらが効率がいいでしょうか。

 

この無駄なコストを国民全員で負担しましょうというのが、再生可能エネルギーの賦課金方式です。

 

日本はこの制度をドイツを参考にして取り入れました。

 

こういうのを見ると、第二次世界大戦で日本とドイツが組んで連合国にぼろ負けしたのもなるほどなという気がします。追い込まれると現実的な解決策よりも、安易な抽象論に走る傾向があります。

 

フランスが原発依存度が高く、原発を停止したドイツや資源が乏しいイタリアに高値で売っているのをみると、フランスの方がドイツや日本よりも何倍も現実主義者です。

 

廃炉・賠償費用が11兆円から倍の20兆円に引き上げられたというニュースが出て、株価に重力が掛かったような重い展開が続いていました。

 

個人的にはそこまで思いニュースだとは思っていませんが。

 

かつてスリーマイル島原発事故を起こしたアメリカのエクソン・モービルも、急落した株価が数年後に回復したというのは忘れてはならない事実です。

 

3年という単位でみたら儲けられるかどうかはかなり怪しいところです、しかし10年単位でみた場合まだまだチャンスはありそうです。

 

生産人口減少が続き成長しない日本経済で、電力株はある程度強気に買いに行ける数少ない銘柄のひとつです。

 

日本経済はこの先10数年以上経済が成長しないことが見込まれています。これは超高齢化社会を迎える上で避けられないことです。そんななか20年来のデフレを脱却し、急激にインフレが進みます。このインフレは経済成長を伴わない悪性のインフレです。

 

インフレが進んでたとしてもインフラは容易に価格転嫁することができます。電力を買わないという選択肢はありません。

 

また、電力株は2008年のような東京電力はリスクが高い銘柄だということは否定しませんが、以下の3点に魅力を感じています。

 

・V字回復を果たし安定して4000億円程度の利益があげられていること
・1~2年後に新潟の柏崎原発が再稼働すること
・原発を保有する全電力会社が費用を共同で負担すること

 

そろそろ動くころかなと期待しています。