車業界で新しいビジネスが続々誕生しています。
最近はカーシェアリングや月に3万円程度で中古車をレンタルするサービスが増えていましたが、今度は定額月5万円で中古車を自由に乗り換えできるビジネスです。
このサービスのメリットは、車を所有に近い感覚で利用できること、また家族が増えたからミニバンにしたいなど、利用シーンによって使い分けられることが最大のメリットです。
こういうサービスが生まれる背景は、自動車税や保険料、車検など車に掛かるお金が年々増大し車を所有することは贅沢品になったことが要因に挙げられます。
また近い将来、車の自動運転化が普及するとタクシーなどの運賃が大きく値下がりするため、たとえ地方にいても車を持つことがバカらしくなってきます。
この定額制のサービスを提携すると年間で車に掛かる費用は60万円になります。これが高いと感じる人は自動車を保有するコストを正しく見積もることができていません。
[:contetns]
軽自動車の所有は年間56万円
車を保有するコストは無視できないほど高額になっています。地方で暮らす人にとっては自家用車はなくては生活できない必需品です。
地方で多くの人が車を購入するのは、週に5日会社に車で通勤するために1人1台必要です。週末は家族で1台あれば十分足ります。
まずは車を保有するためにどれくらい経費を計上しているからを知る必要があります。
本体価格100万円、諸経費30万、合計130万円の軽自動車を購入した場合の年間の維持費です。
初期費用
購入価格、130万円
年間コスト
ガソリン、93,000円
駐車場代、60,000円
自賠責保険、10,985円
任意保険料、50,000円
車検代、40,000円
消耗品代、30,000円
自動車税、7,200円
重量税、5,700円
合計、296,885円
5年間使用することを前提に考えると、年間で56万円支払っていることになります。軽自動者ではなく、普通自動車を購入した場合は税金が上がるため、年間71万円です。
ガソリン代と駐車場代も込みで計上していますが、それでも定額5万円というサービスが決して割高ではないことがわかります。むしろ車を定期的に自由に乗り換えることができる、事故をおこした時に掛かる費用、車は消耗品に過ぎない事を考えると、レンタルした方がトータルで得をします。
自動運転が始まると地方の飲み屋が活況する
人工知能による車の自動運転がはじまると、地方でさえ車を持つことがバカらしくなります。
どれくらいコストが安くなるはわかりませんが、タクシーは3分の1程度安くなる気がしています。ロボットがドライバーになれば、人件費はほぼかかりません、バッテリーさえあれば24時間働きます。深夜増しもなくなります。
ドライバーの代わりに必要になる経費は、自動運転の車両代とそれをマネージメントする人件費です。
地方に住む人は車を買わずに会社の近くに住むようになります。週末必要な時だけタクシーを利用した方が安上がりです。
地方の街中以外の飲み屋はタクシー代が高いため不況で苦しんでいます。一昔前は飲酒運転による規制が緩く、タクシーを使わずに車で買える人も一定数以上いました。違反でも数万円の罰金です。
現在では飲酒運転は、2年以上の免許取り消し、30万円程度の罰金、前科持ちとなるため、このリスクを冒してまで飲酒運転する人はほとんどいません。
そうすると、飲み会の費用と同じだけの金額をタクシーや代行で消えてしまうため、会社やサークルのイベントがない限りは家でお酒を飲む人が増えました。
飲み屋からしてみれば、飲み代のコストをいくら下げてもタクシーや代行で取られてしまうため、客足が遠のくのは避けようがありません。
自動運転の技術は猛スピードで開発されています。この分野に投資しているグーグルや車メーカーは資金が安定しているため、膨大なお金が投資に使われています。
すでにシンガポールでは、公道で自動運転のタクシーがテスト運用しています。
地方でも車を所有すると一生お金持ちになれない
地方に住むメリットは物価が安い事です。東京で8万円かかる1Kでも、地方であれば2~3万円程度で借りられます。新鮮で安い食材も手に入りやすいです。
都会と比較して物価が安い分、地方の平均年収は低く抑えられています。東京都の平均年収は623万円ですが、全国で13位の静岡県は465万円しかありません。
東京よりも物価が安いですが、車を所有していると手元にお金が残らなくなってしまいます。
逆にいうと地方の物価が安いところで車を所有していないと、月に5万円程度自由に使えるお金が増えます。冷静に考えると通勤以外に車を使う用途はそれほど多くありません。車を所有しても週末に飲みに行くときは使えません。
家具や電化製品もインターネットで注文すれば、家まで届けてくれます。
会社の近くに住んで必要な時にレンタカーやタクシーを利用した方がお金は簡単に貯まります。
都会では車を持つことは贅沢品と言われていますが、カーレンタルやシェアカーなど新しいビジネスが誕生し、地方でも贅沢品になりつつあります。