セミリタイアしたサラリーマン投資家
2017年7月に資産500万円でセミリタイアして、海外と日本のデュアルライフを目指します。
現在ネット収入は5000円。働かなくても良い、新しい生活スタイルを実現したい。

やりたいことが実現できない人の特徴、思い立ったことは20代のうちにすぐにやってしまった方がいい

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20代後半、30代前半になると、今の延長線上で生きていいのか悩む人は多い。新しいことに挑戦するのであれば、これが最後のチャンスだと思い悩み始める人はいる。

 

ワーホリは30歳という年齢制限があるし、30歳過ぎた会社員が未経験で新しい職種に入るのは難しくなるだろう。文句ばかり言っていた職場でも30歳を超えると居心地が良いと感じる、新しい職場からゼロから始めるのが億劫になるからだ。

 

気持ちさえあれば年齢は関係ないとはいうけれど、社会のルールが必ずしもそうなっているとは言えない。やれることの幅は年齢とともに徐々に狭くなっていく。女性であれば子供を産める年齢制限もあるし、いつでも門戸が開かれている訳ではない。

 

個人的に思うことだが、20代で人生を深く考えることなく世間に流されて生きて来た人は、30歳になって新しいことに挑戦するのは難しい。考え方や人生観は凝り固まっているし、20代の時のような情熱を持つことはできない。

 

重要な決断は先延ばしせず、やりたいことは思い立った時にすぐにやってしまった方が良い。時間が経てば経つほど障害が大きくなり、ハードルが高くなるからだ。

 

 

ヤラナイことの恐怖

 

自分の20代の頃を思い起こすと、世の中の事を全く知らない非常識な人間だったけれどガムシャラに挑戦だけはしてきた。

 

国立大学を卒業して、新卒でブラック企業に入社したことは人生で最大の汚点だったが、結果的に失うものがなくなり何でも挑戦できる環境が整った。家族やパートナー、住宅ローン、高収入、地位、失うものが大きければ身動きができなくなるが、失うものがない方がフットワークは軽いだろう。

 

この時期は人生で最も辛い時期を過ごした。その日にやる仕事がないけれど東京の満員電車に揺られて常駐先の会社に向かった。寝る前も起きた後も、お酒を飲んでいる時にも生きることに苦痛を感じていた。行きと帰りの電車の中では、何のために会社に行くのか、何のために生きているのか、違う生き方があるんじゃないか、そんなことを漠然と考えながら毎日出社していた。

 

石の上にも3年という言葉がある通り、たとえ出社しても仕事がないという状況は与えられた試練かもしれない、逃げたら負けだと思われたくない。それとも会社を辞めて別の道に進むのが正しい道なのか、毎日自分の中で答えの出ない葛藤があった。

 

本心では新しい道に進みたいと思っているけれど、外の世界で生きて行くことが怖かった。技術職にも関わらず社会人1年目で仕事を辞め、職歴がない自分を雇ってくれる会社はどこにもないと思っていたからだ。いくら資格や技術の勉強をしても仕事ができないという不安からは逃れることはできなかった。

 

 

怖くて新しい一歩を踏み出せなかったのだが、多分こういう時は新しい道に進んでしまった方が正しい。今自分がいる道に満足していたらそもそも悩んでいない。自分の心の中では正しい道はどっちかわかっている、勇気がないから進めないだけにしか過ぎない。過去自分と同じように悩んでいた人が現れて、自分を説得してくれるのを待っている。

 

 

新卒で入社した会社を辞めたのは今までの人生の中で大きな決断だったが、この決断が大きかったおかげで後は楽に物事を決めることができた。人間は落ちるところまで一度落ちてしまうと後は怖いものはなくなる。人が恐れるのは今いる場所から落ちた時だが、一番下まで落ちれば後は何も感じない。

 

自分が英語を勉強しようと思ったキッカケは会社からの依存を減らしたかったからだ。日本語しか話せないと日本の会社に縛り付けられることになる。英語ができれば海外で働く可能性も出てくる。実際は英語ができようができまいが大した違いはないのだが、当時は本気でそう思っていた。

 

結果的に海外留学し、2年間海外で働く事ができた。人生を深く考えるようになり色々な本を読んだ、仕事も人一倍一生懸命取り組んだ、株式投資やネットビジネスも挑戦するようになった。

 

全て20代のうちにやって良かったなと思うことばかりだ。30代でもできる事だが、若ければ若い方がいい。新しことに挑戦する時は必ず失敗が伴うが、若い時の方が軌道修正しやすい。

 

今の自分からすると、思い立ったことをヤラナイことは恐怖でしかない。今はお金がなくてできないからもう少し時間が経ってからにしようと言う人が必ずいるが、後に伸ばせば伸ばすほど精神的なハードルは高くなる。

 

30歳過ぎてからの決断は重い

 

半年前からまた東京のシェアハウスに住み始めた。シェアハウスに住んでいると同年代で人生に悩む人を見る機会が増えた。彼女たちを見ていて思う事だが、20代のときに決断を先送りして来たツケは重い。20代前半の時にできなかった事を30歳手前にしてやろうとしている。1社目の会社を辞める決断ができなくて、あのまま1社目に居たかもしれない自分を重ねて見るようになった。

 

彼女たちの多くは、新しい出会いと英語を話せるようになることを期待してシェアハウスに入居してくる。英語を話せるようになりたいと考えている人は、潜在的に一度でいいから海外に暮らして見たいという願望がある。

 

ワーホリは年齢制限を煽っているので、30歳手前になると独身女性が大きく押し寄せる。

 

ワーホリや語学留学は楽しく人生が豊かになるので積極的に取り入れたほうがいいと思うが、一方で30歳手前になるとあまりにも決断が遅いという気持ちがある。

 

自分のように社会復帰はするつもりはないのが前提であればワーホリや留学は楽しいでいいが、社会復帰が前提になると重い決断になる。一度社会人のキャリアを捨てなければならないし、1年滞在しても英語が大して伸びる訳でもない、大半は貯金を使い果たして日本に帰国してくる。30歳過ぎてから再就職、一文なしというのはその後結婚相手を見つける上でも難しくなる。

 

早い話、英語が話したかったり海外生活をしたいと思ったなら、若い時にいつでも始められた。そういう心の声と向き合わずに年齢を重ねてしまったに過ぎない。 20代でして来なかったことを30代でやろうとするリスクは大きいだろう。

 

海外生活に憧れる人は多いがそれほど特別なことではない。海外の暮らしも1ヶ月も住めば次第に日常に変わる。それはアメリカに住もうがヨーロッパに住もうが東南アジアに住もうが大きく変わらない。

 

30歳を目前に海外生活したいと思っている人を見ると少しかわいそうな気持ちになる。こういう人はテレビを見てなんとなく日常を過ごしてきた人が多い。テレビを見ていると自分の頭で考えるという習慣がなくなる。大衆の価値観に流されていると自分の心の声を見逃してしまう。

 

年齢がいくつになってもできるとか綺麗事をいう人は多いが、今まで何もして来なかった人が30歳を目前に突然始められる訳ではない。20代をなんとなく過ごしてきた人は30代も40代も同じように過ごす。

  

思い悩むことはチャンスになる

 

20代で悩むことはいいことだと思う。人間は大きな壁を乗り超えた時に大きく成長できる。

 

若い時に思い悩むことで自分の進みたい道が見えてくる。物事が順調に進んだり、悩みがあってもそれに向き合わない人はそのまま年齢を重ねてしまう。

 

そして、ワーホリの年齢制限のように最後の選択肢を突きつけられた時に気持ちが大きく動く。この時に行動に移すのはもう遅い。20歳前半で自分の心の声を聞いて海外で過ごした人は、その後も海外に関連した仕事をしている可能性が高い。そして年齢を重ねるとまた新しいことに挑戦していく。

 

 

充実した人生を送るためには、20代どう考えてどう行動するかはとても大事なことだと思っている。今やりたいことができないと思い悩んでいるなら、それは良いことだと思う。悩むことを避けずにどう生きるか考える良い機会だ。

 

自分が進むべき道は自分でわかっている場合の方が多い

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計画通りに進まない人生を楽しみたい

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自分には堕落して生きたいという欲求がある

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会社を辞めてセミリタイア生活を送ってからのブログの変化、セミリタイアってそもそもなに?

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仕事を辞めたのは7月11日、仕事を辞めてセミリタイアに関する記事を書き始めてからまだ1ヶ月も経っていない。

 

セミリタイアとGoogle検索したらトップ3番目に表示されるようになった。

  

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セミリタイア系ブログのアクセス数の変化

 

アクセス数は最近になってようやくひとつのブログだけでも10万アクセスを超えるようになってきた。グーグルアドセンスに合格していたないため、収入は増えていかないがアクセス数だけは順調に増加している。

 

2017年

5月、6万PV

6月、11万PV

7月、10万PV

 

このブログは当初、サラリーマン、株式投資というカテゴリーでブログを書き始めた。セミリタイア系に方向転換し始めたのは1ヶ月前の話である。そのため、検索流入はサラリーマンのお金に対する話題と、株式の投資関連しかない。

 

6月にアクセス数が伸びたのは、持ち株のタカタ株が法的整理することが決まったからである。これだけで3万程度のPV数が増えた。7月はセミリタイア関連で少しずつ流入が増えてきた。

 

新しく読者になってくれるブロガーも、ツイートでコメントしてくれる人も株式投資よりもセミリタイア系の人が増えてきた。

 

セミリタイア系で稼ぐ難しさ

 

雑記や日記系のブログはアクセス数に応じて収入が増えるクリック型課金と相性がいい。難しく収益化を考えることなしに、自分の考えを発信しているだけで、似たような思考の人が自然とあつまってくれる。

 

日記系はアフィリエイトで稼ぐのは難しい。介護士のブログは介護の日記を毎日書くだけで人は集まり人材紹介で高単価の報酬が発生しやすい。 映画好きな人は毎日観た映画のレビューを書いて、NetfixやHuluの会員登録のアフィリエイトを貼り付ければそれなりに稼げるだろう。

 

そう考えると同じ日記でもセミリタイア系はテーマが漠然としすぎているため、難しいものがある。セミリタイアする具体的な手続きがあるわけでもないし、そもそもセミリタイアという言葉の意味自体かなり曖昧だ。

 

セミリタイアしようと思えば、誰でも翌月からやろうと思えば可能だ。ノウハウというよりも本人の気持ち次第になる。

 

セミリタイアってなに?

 

英語でセミリタイアという言葉があるわけではないので、当然ネイティブに話ても通じない。アメリカ人にセミリタイアしたという話をしたことがあるが、なにそれという顔をされた。「それって単にネットビジネスを始めただけ」と言われた。

 

確かに彼のいうとおりである。会社員を辞めてネットで収益を得ようと働いているのにリタイアしたというのは違和感がある。

 

セミとは半分、準という意味があるが、仕事を半分しているというのはよくわからない。アーリーリタイアは、定年よりも早くリタイア(退職)する事なのでセミリタイアとはまた違う。

 

日本では働くというと、正社員、フルタイムでサラリーマンとして働くことを指す。非正規は正規社員に慣れなかった人が一時的にとりあえず働くというイメージがある。

 

アメリカではフリーランスが国内の3分の1を占めるくらい働き方が多様な国だ。

 

日本でセミリタイアという言葉が曖昧なのは、働く=フルタイムという前提があるからだと思う。日本でセミリタイアというのは半分働かない生活、フルタイムではない、非正規社員でもない、フリーターでもない、企業と個人で契約しているフリーランスでもない。個人事業主の届けを出すほど収入がない人に対する呼び名がないのである。

 

ちなみに収入がなくても個人事業主の届けを出せば、翌日から会社役員と名乗ることもできる。世の中って自分が思っているよりもはるかに適当な社会だ。

 

テレビをつけると、芸能人や会社社長とニートが議論する番組があるが、どれも大差はないと思う。売れていない芸能人はニートに近い、大半の芸能人は過去にニートのような生活をしてきたはずだし、ニートもペーパーを1枚役所に提出すれば会社役員に生まれ変わる。

  

ネット見ていると、セミリタイア同様にニートもかなり曖昧な意味で使われている。毎日ネットやゲームをして働かない若者が自称ニートだと名乗っていたが、しかし実際には月に10万円ネット収入を得ている。これはニートとは言えない。今の世の中には純粋なニートはどれくらいいるのか疑問に思う。

 

「若年無業者」という意味。上記がイギリスにおける本来のNEETの定義であり、主に16歳~18歳の非常に範囲が狭い若者に対して使われる言葉である。現在ではほぼ死語となっている。なお自営業者(個人事業主)は、自身の会社、店舗、農場(個人事業)に雇用されていると考えられるため、当然NEETには該当しない。

  

肩書きがわからない

 

新しい人に出会うときに自分のことを何て説明したらいいのか迷う時がある。シェアハウスに住んでいると自己紹介する機会は月に数回ある。紹介する相手が日本人とも限らない。

 

一言で働いていないというと場の空気が重くなるように感じるので、当たり障りのないように回答しようとは思っている。仕事を探しているわけではないので、失業者というわけでもない。

 

セミリタイアしたというと、セミリタイアという言葉の意味を聞かれたら自分でもよく説明できないから辞めることにした。ネットだとセミリタイアという言葉はよく目にするが、リアルだと何それという顔をされることがしばしばある。

 

プロブロガーというとなんかダサいし、そもそもプロブロガーと言えるほど稼いでいるわけでもない。アフェリエイターではないけれど、アフィリエイトって何?と聞かれるのもメンドくさい。

 

結局ネットを使ってビジネスをしているという回答に落ち着いた。メディアを作ってそこに広告を貼っているというと、よく意味はわかっていないだろうけどそれなりに納得してくれる人は多い。それ以上深く聞いてこないので、これが一番答えやすい回答かもしれない。

 

実際にはほとんど報酬がないのでニートが一番近いような気もしないでもない。仕事というよりもどちらかというと趣味だ。日記のように自分が思ったことや出来事を書き留めているだけ。

 

働く=フルタイアム、大人は必ず仕事をしなければならないという概念があるせいで、自分の立ち位置が人に説明しずらくなってしまった。

  

とりあえず30万PV

 

そんなことを思いながらブログを続けている。そのうちアフィリエイトに特化したサイトを作ろうと思っているが、今はまだやる気が起きない。仕事を辞めたらもっと本格的にお金稼ぎに力を入れるのかと思っていたがそんなことはなかった。

 

目標を立てるのは嫌いだが、とりあえずこのブログだけで30万PV集められるようになってからアフィリエイトにも挑戦しようと思っている。

 

お金のために働くのは辞めたばかりなので、今はあまりお金のことは考えたくないのかもしれない。

 

2017年8月から本格的なニートになる

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どうやったら5万円稼げるのだろうか

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「深夜特急」を読み終えて、旅は人生と同じで計画通りに進まないから楽しいと思う

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ようやく「深夜特急」が読み終わった。 自分はこのいち文が一番心に残った。

 

アジアからヨーロッパへのバスに乗るとき 

ほんのちょっぴり本音を吐けば、人のためにもならず、学問の進歩に役立つわけでもなく、真実をきわめることもなく、記録を作るためのものでもなく、血湧き肉躍る冒険活劇でもなく、まるで何の意味もなく、誰にでも可能で、しかし、およそ酔狂な奴でなくてはしそうにないことを、やりたかったのだ。

(出典:「深夜特急/沢木耕太郎」)

 

Kindle: 深夜特急(1~6) 合本版

 

著者の沢木耕太郎は、1973年、26歳、まだインターネットがないときにインドのデリーからイギリスのロンドンまで乗合バスでいく物語である。作者は1900ドルを持って旅に出た。

 

1973年というと米ドルの固定相場で1ドル300円、日本円に換算すると57万円、大卒の初任給が6万円前後なので、現在の価値でいうと200万前後ということになる。

 

当時の東南アジアやインド、中東の物価にも驚くが、それ以上に日本のインフレにも驚く。著者はシングルで過ごし2、3百円程度の宿に泊まり貧乏旅行をするが、現代のバックパッカーが同じような旅をしようと思えば、最低でも400万円は必要になるのではないだろうか。 

 

 

終わりがない旅

 

自分もこの深夜特急のような終わりが定まらない旅をずっとしたいと思っていた。

 

初めてひとりで海外旅行するようになったのは23歳の時、友人の中国人を訪れるために会社の夏休みを利用してシンガポールまで旅したときである。シンガポールまでは往復で38000円のチケットが取れた、東京から自分の実家に帰るのに8000円しか違わないことに驚いた。

 

そこから海外の魅力に取り憑かれていったが、一方でいつも終わりが決まっている旅に不満を持っている自分がいた。

 

会社の休みは1週間しかない、行きのチケットを取ると同時に帰りのチケットも取らなければならない。休み明けに必ず会社に出社するために、ガイドブックを読み事前に泊まる都市、訪れる場所を調べておかなければならない。

 

連休明けで初日から休むのは、若手社員にとって心境が悪い。

 

決められたスケジュールの中で予定を詰め込むのが好きな人もいるが、自分は真逆だった。その時の気分で好きな場所に行き、その場所が気に入ったら好きなだけ滞在し、また次の都市に行くような旅がしたいと思っていた。その思いは旅を重ねるごとに強くなっていった。

 

これこそが本当の旅だと思っていた。

 

人生初のヨーロッパ旅行

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イタリアのペルージャ

 

アジアの極東にすみ、会社の休みが1週間しか与えられていないサラリーマンにとって、ヨーロッパや南米、アフリカというのは一生に1度行けるかどうかというくらい難しい。学生の卒業旅行か、新婚旅行、定年退職後、もしくは仕事を辞めて働かない期間を作らなければ中々訪れることができない。

 

飛行機の移動だけで1日半、繁盛期の航空券を取ろうとすると今の原油価格ですら15万円を超えるし、ヨーロッパだとホテル、レストラン、交通は日本よりも高い。

 

日本は消費税が安く収入にかかる税金が高いのでサラリーマンに厳しく旅行者には優しい国だが、ヨーロッパは消費税が高く旅行者の負担は大きい。フランスやイタリアの有名な観光地は外国人の観光客だらけ、地元民は誰も高価なレストランで食事なんかしない。

 

金銭的にも時間的にも普通のサラリーマンにヨーロッパ旅行はハードルが高い。近場で物価が安く、安価で航空券が手に入るアジアのようにはいかない。

 

2015年の年末に、初めて人生初のヨーロッパ、北イタリアを訪れた。

 

会社から与えられた休みの期間は10日間、飛行機の往復移動だけで3日は潰れてしまうので、実質与えられている期間なんて7日もない。

 

そのせいで珍しく念入りに旅行の計画を建てた。いつもなら1日目のホテルさえ予約しないで旅に出るのだが、当時付き合っていた彼女が一緒だったこともありすべて事前に予約を入れた。

 

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1日目、ローマ

2日目、ペルージャ

3日目、シエナ

4日目、フィレンツェ

5日目、ピサ

6日目、ジェノバ

7日目、ミラノ

 

イタリアは見所が多い街である、北イタリアだけでも1週間だけではとても回りきれない。他にも行きたいところはたくさんあった。毎日ホテルを変えて移動しても、ベネチア、トリノ、ボローニャには行くことができなかった。

 

この旅をすることで心底サラリーマンでいることが嫌になってしまった。

 

ペルージャは期待していたよりもとても素晴らしい街だった。この街に2、3日滞在したいと思っていたが、自分には時間は許されていない。ジェノバに行ったが、そのすぐ隣はF1グランプリで有名なモナコがあり、その隣はフランスのニースがある。

 

ジェノバから電車に3時間乗ればもうそこはニースである。しかし翌週の月曜日から会社に出社しなければならない、そのためには自分が建てた計画通りに行動しなければならない、予定を変更することは許されていない。

 

まるで鎖に繋がれたペットのような気持ちだった。会社の休みを利用して行きたい場所に自由に旅しているつもりでも、いつも会社からは逃れられない。繋がれた鎖の範囲中で行動しているに過ぎないのだ。

 

仕事を辞めて翌々月からはフランスにしばらく住むが、彼女の実家はイタリアの国境近くにあるため、いつでもフランス国内もイタリアも旅行することができる。仕事を辞めてから、初めて自由に生きているという感覚を味わった。

 

計画通りに進まないから人生は楽しい

 

<さて、これからどうしよう……> 
そう思った瞬間、ふっと体が軽くなったような気がした。
今日一日、予定は一切なかった。せねばならぬ仕事もなければ、人に会う約束もない。すべてが自由だった。そのことは妙に手応えのない頼りなさを感じさせなくもなかったが、それ以上に、自分が縛られている何かから解き放たれていくという快感の方が強かった。 

 

こうした旅以外にも自分はサラリーマンという枠の中で生きることにずっと違和感を持って暮らしていたと思う。多分、何も違和感を感じずに過ごしている人の方が大半だと思う。

 

例えば、就職のために採用担当者を面接をするが、趣味が海外のひとり旅だと答えるとどういうストーリーを用意するだろうか。

 

計画を立てずに放浪するのが好きと答えると、それで?と言われてしまう。

 

決まった旅の期間の中で事前に計画を建てること、電車が時間通りに来なかったとかホテルが取れなかったなどハプニングが起きても、どうやって計画通りに旅を進めたかという話が期待されている。この時にひとつふたつエピソードを紹介する。面接官も旅行好きですでに技術的な要件を満たして入れば、採用がぐっと近くなる。

 

知らず知らずのうちに面接の場では面接官が喜ぶ話を作ることを、大学やリクルーター、転職本から教え込まれている。趣味が旅行でなくても似たようなテンプレートがいくつもある。

 

リクルーターは学生や転職活動者からお金を報酬を得ているわけではない、彼らは企業からお金を貰っているので、企業にとって都合のいいようにしか基本的に動かない。彼らはお金を貰わずに無償で働く姿を見て、素直にアドバイスを聞く学生は多いが、彼らはボランティアでしているわけではない。

 

日本の会社組織では仕事が計画通り進むために、いかにプライベートの時間を犠牲にして働けるどうかが優先されている。特にIT業界は、納期が厳しく長時間労働が求められる職場だ。計画を立てずに気楽に放浪していた、それでも構わないと答えるとIT業界では適性がないと判断されるだろう。

 

テンプレート通りに答えることにずっと下らないと思っていたし、計画通りに旅を進めたがる人間は本当の旅人じゃないと思っている。

 

旅は人生と同じで計画通りに進まないからこそ面白いのだ。計画なんて何も意味がないものだし、計画を立てれば立てるほど、そのとき時の予定外の出来事を楽しめなくなってしまう。

 

サラリーマンとして生きることと、旅をして生きることは真逆の考え方なのだ。こういう考えを持っている人は社会不適合者になってしまう。

 

深夜特急のDVD

  

深夜特急の文庫本を読み始めたのは、仕事を辞める少し前、仕事を辞めてから20日経った頃にようやく全6巻を読み終えた。仕事を辞めたら暇になるから2、3日で読み終えると思っていたが意外と時間が掛かってしまった。 

 

ネットビジネスで忙しかったわけではない。朝からスポーツジムに行ったり、都内を1日中散歩したり、海外ドラマを見たり、Youtubeを見てダラダラ過ごしていたら、20日があっという間に過ぎた。

 

サラリーマン時代は、週末や会社の連休に合わせてアマゾンでビジネス書や投資本を買い漁って、いかに効率よく多くの本が読めるかということを考えていた。今は気楽にのんびりと過ごしている。

 

昔は仕事がストレスになるという理由で、深夜特急などバックパッカーが読むような本は意図的に避けていた。仕事を辞めて海外に飛び出したくなるのが苦痛になると思っていたからだ。いまは飛び立ちたいと思った時にいつでも飛び立つことができるからこそ楽しく読める。自分に正直に生きるために、もっと早く読んでいればよかったと思うくらいだ。

 

ちなみに深夜特急はドラマで映像化されている。 2002年、大沢たかおが著者を演じている。昔、インドに駐在していたマンションにDVDが置いてあったので見たことがあるが、もう一度映像化された深夜特急を見ることにした。

 

アマゾン:劇的紀行 深夜特急 [DVD]

 

深夜特急が有名すぎて知らなかったが、著者は他にも小説や旅行記を書いている。

 

アマゾン:

波の音が消えるまで 第1部: 風浪編 (新潮文庫) 

一号線を北上せよ<ヴェトナム街道編> (講談社文庫)

旅する力―深夜特急ノート (新潮文庫)

 

幸運な人生を歩むことになった

 

自分が進みたいと思った道にまっすぐ進めるのは幸運なことだ。自分はかなり恵まれている方だと思っている。

 

自分の力だけでやりたいことができるわけではない。

 

特に彼女の支えが大きい、彼女は2年間で3カ国に働くという会社のプログラムに合格した。これがきっかけで自分の人生は大きく動くことになった。彼女は8歳も年齢が下だが、自分が苦労して稼いだサラリーマン給料を1年目からあっさり抜いてしまった。自分にサラリーマンとして稼ぐ才能がないないことは今までの人生でもうとっくにわかっている。

 

彼女のおかげで家賃を払わずに海外の拠点に滞在することができる。日本に帰ればまだ両親ともに現役で働いていることもあり、生活費ゼロで滞在できる。また、インターネットが発達したことでネットとパソコンさえあれば個人でも稼ぎやすい時代になった。2、3年後に生活費の損益分岐点を越えれば上々だ。

 

著者が旅した時代ならこの決断はできなかっただろう。会社に依存することでしか生きれなかったと思う。

 

31歳で会社を辞めたサラリーマンの紹介

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セミリタイア生活から20日が経過

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人が人生で悩むのは進みたい道が自分でわかっているから

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