セミリタイアしたサラリーマン投資家
2017年7月に資産500万円でセミリタイアして、海外と日本のデュアルライフを目指します。
現在ネット収入は5000円。働かなくても良い、新しい生活スタイルを実現したい。

業務系SEはフリーランスエンジニアに移行する準備をした方がいいと思う理由

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9年間業務系のエンジニアとして仕事をしてきたが、20代の若い頃からフリーランスとして働くための準備をしていれば良かったと思っている。

 

なぜなら、組織のためにどれだけ頑張って働いても、基本的には会社のために実績を積み上げていることにしかならない。定年まで勤め上げないのであれば、最初から個人のために実績を積み上げた方がいいからだ。努力は他人のためでためではなく、自分自身のためにするものだ。

 

IT業界は日々変化の波が激しく、ひとつの企業で勤め上げることは他業種と比較して非常に難しい。いま稼げている技術が5年後も同じように稼げるとは限らない、本人が望まなくても企業が潰れたり、同業他社にシェアを奪われ売上げが減少し居場所を失う人もたくさんいる。

  

必ずフリーランスになる必要はないけれど、この業界で長く生きていきたいと思う人ほど、フリーランスでも食べていけるだけの準備はすぐにでも始めた方がいいだろう。

 

フリーランスに移行した方がいい理由は

・ひとつの会社に勤めあげられる人は少ない

・インターネットで個人でも仕事を請け安い時代

・業務系SEはゼロからサービスを構築できない

・人手不足の業界で自由度が高く給与など条件が交渉しやすい

フリーランスに関するイメージは?

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自分がこの世界に入った当初は、フリーランスに対して良い印象しかなかった。技術力の高いエンジニアだけが企業と直に取引できて、高い報酬を得られると思っていたからだ。

 

しかし、フリーとして働くエンジニアの方と自社の飲み会で数回話すようになってからは徐々に印象が変わった。もちろん、フリーランスといってもピンからキリまでいるので一概には言えないが。

 

仕事がある内はいいが企業からいつ契約が切られるかわからないリスク、社会保障など税金を支払うために年末調整などの手間、契約が切れたらまた自分で仕事を探さないといけないリスク。新しい職場にいくと、職場のルールやツールを覚えてまたイチから人間関係を構築しなければならない。これを60歳の定年まで続けるのは辛いと思ったからだ。

 

この時は、サラリーマンエンジニアでも毎年給料が順調に上がっていた。サラリーマンエンジニアのメリットは、プロジェクトが終了し契約が切れても在籍する以上は給料が支払われ続ける、税金関連は代行してくれる、自分が仕事ができなくても周りがカバーしてくれる。長く勤めれば勤めるほど会社のリソースを利用しやすい立場になり、上司からも評価され上のポジションに立てる。

 

ひとつの会社に勤めあげられる人は少ない

ひとつの会社で定年まで勤め上げることが前提であれば、サラリーマンエンジニアを目指した方がいい。そして、明確に将来を考えたことはないけれど、何となく自分もそうなるだろうなと思っていた。

 

しかし、冷静に考えてみるとひとつの会社で働き続ける人がどれくらいいるのか、周りの状況を見ながら疑問を持つようになった。

 

自分の会社を見渡した時に20代の社員はたくさんいるが、30代、40代と年代が上がるに連れて社員の数は極端に減っていく。40代に自分がどういう仕事をしているのか具体的に想像できない。それは過去に勤めた企業も含めて似たような状況だった。

 

大学を卒業して10人入社しても、30代になる頃には地方企業でさえ1人か2人しか残っていない。40代を超えてもこの業界で働き続ける人なんてほとんどいないのだ。

 

ひとつの企業で勤め上げることを前提にしているのであれば、サラリーマンエンジニアでも良いが、そうでなければリスクばかりが大きくなる。サラリーマンという緩い環境にいたエンジニアが、年齢を重ねてから社会に放り出されても生きていける人材は極わずかしかない。

 

最初から辞めることが前提であれば、会社のために長時間労働で働くよりも、フリーランスとして生きる道を徐々にリスクヘッジとして用意しておいた方がいい。自分の力で稼いだ実績は何処に行っても通用する。

 

インターネットで個人でも仕事を請け安い時代

現代社会は5〜10年前と比較して個人でも圧倒的に仕事を取りやすい時代になった。10年前にエンジニアがフリーランスに生計を立てようと思うと、個人の力でオフラインで全て交渉しなければならない。

 

様々な手間を考えたら、相当優秀な人材以外はデメリットの方が遥かに大きいだろう。

 

現代は「ランサーズ」や「クラウドワークス」というプラットホームを使えば、ネット上にある大量の案件を選択して仕事を請け負うことができる。エンジニア関連の仕事は誰でもできるわけではないので、WEBライターやデザイナーよりも遥かに条件は良い。

 

もちろん、不特定多数に仕事を依頼するクラウドソーシングで働くことのリスクもある。しかし、リスクは個人のスキルと工夫があれば回避することは可能だろう。

 

エンジニアよりも条件が悪いWEBライターの仕事で、文字単価0.15円から始まって徐々に信用力をつけて文字単価をあげる、ブログを運営することで相乗効果を狙うなど、フリーランスの仕事で家族を養っている方もいる。割合としては多くはないけれど。

 

サラリーマンの仕事を辞めてからクラウドワークスの案件を見るようになったが、エンジニア関連だと他の案件に比べてそれほど悪くはない。例えば、時給2000円以上で空いた時間にオンライン上でプログラミングを教えるという仕事もある。プログラミングのオンラインスクールが増えた事で、この手の仕事も増えている。

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プログラミングを学んでクラウドワークスで高時給(2000円以上)の案件にトライする

 

個人的には、エンジニアを引退して専門学校やFラン大学で給料の安い講師を目指すよりもオンライン講師を目指した方が、生活の自由度が高く条件も良いと思っている。実際にあるのかどうかはわからないが、時給2500円で週に40時間働いたら月給は40万円になる。

 

サラリーマンと違いフリーランスになる事のメリットは収入源を複数持てることだ。収入源は1本に絞る必要はないので、ブログやアフィリエイトで技術系の情報を発信したり、ブログを活用すればフリーランスの仕事も請け安いだろう。

 

業務系SEはゼロからサービスを構築できない

業務系SEとフリーランスの仕事は真逆に位置すると思っている。フリーランスから業務系への転職は簡単だが逆は難しい。なぜなら、業務系SEは経験豊富だからといって自分ひとりでサービスが作れるとは限らない。

 

大手企業のシステムを開発する案件が多いと、適材適所で仕事が割り振られることになる。プログラミング工程なんて実際の開発現場の3割程度しかない。他には提案書の作成、設計書やテスト書の作成、打ち合わせなどドキュメント作業がある。

 

大規模案件の仕事の設計ができて右から左に案件を捌けれるのは、トップ数パーセントのエンジニアだけだ。大半の仕事はすでに設計が終わっていて、モジュールごとに細分化されている。

 

また、人件費の関係で開発工程を担当するのは、外国人や1〜2年目の若手プログラマーになる。比較的自分は開発現場に身を置いていたが、同年代の同僚で人に指示はできるけれど自分ではプログラムを書けない人はたくさんいる。

 

規模の小さい案件を裁くことができたら良い経験になるのだが、業務系の企業は規模の小さい案件の仕事は赤字になるから取れない。

 

例えば、100万円でWeb制作が依頼があったとする、税金など含めて30万円のエンジニアを使うと1ヶ月3人いるだけで90万円のコストだ。この人件費の中に、開発者以外にも営業費、マネジメント費、維持費など支払わなくてはいけない。WEB制作を担当にしている企業も国内では稼げない。

 

ネット上で不特定多数に案件を割り振る小規模な案件ではゼロからサービスインまでできるエンジニアが求められるが、こういう人材は業務系SEの中では育たない。知識を付けるためには自分で学ばなくてはならないのだ。

  

同じ技術系の仕事をしていても、業務系SEは業務系の中でしか生きられない、長年勤めている企業にいる内はいいけど、一歩外に出たら通用しないエンジニアはたくさんいる。

 

IT系の人材が足りていないので交渉しやすい

フリーランスで働けるエンジニアは選択肢が多いことも魅力だ。ある程度技術力があり、インターネットを利用して仕事を受注できるエンジニアは何処にいても働くことができる。

 

今はエンジニアが不足しているので、単価が高い案件の仕事を選択できる人は有利な状況にいる。サラリーマンエンジニアだと、会社のルールに従って給料は決まるので基本的に交渉する余地はない。景気が良い時でも給料は大きく変わらない、リーマンショックのような自体が起きれば、賞与は一瞬で吹き飛んでしまう。

 

まとめ

このようにサラリーマンエンジニアのデメリットを考えたら、若い時からフリーランスとして働く道を用意しておけば良かったなと後悔している。

 

現代はネットだけでも収入を得やすい時代になった。

 

定年まで働き続けることが前提であれば良いが、そうでなければ結果的に損をすることになる。個人的に思うことだが、技術職という仕事を突き進めていくと、会社に雇われるという形態自体が合っていないと思っている。

 

プロジェクトの仕事量や求められる技術は常に時代とともに変動する。しかし、サラリーマンエンジニアは自分たちが時代の流れに付いていけなくても、常に安定して自分たちの給料や地位を求める。

 

そうなるとどういう現象が起きるだろうか?

 

メーカー企業で人員やスケジュールを管理するだけのなんちゃってエンジニアの給料は高くてクビにできない、一方で給料が安く生活が安定しない派遣やフリーターの数は増えていくことになる。

 

サラリーマンエンジニアの地位が無くなり、プロジェクトありきのフラットな関係になれば、エンジニアの地位も向上すると思っている。

 

いつ自分の仕事が無くなるか分からないという状況を想定しておくと、フリーランスに移行できる準備は若い内からしておいた方がいいと思う。

 

ポテパンキャンプというプログラミングスクールでは、現役エンジニア向けにフリーランスのサポートも行っている。業務系SEの方もゼロから環境を構築してひとりでサービスインできるくらいの技術は付けた方が良いと思っている。