安く海外に滞在できる方法がないか探していたところ、セブ島「0円留学」というのを見つけた。0円に含まれるものは滞在費と学費である、そのため航空券や食費、必要であれば現地のビザは自分で用意しなければならない。
0円になる理由は、語学授業と並行して1日数時間、同じビル内にあるグループ会社のコールセンターで働くことが条件になる。要は働いた分の収入は、授業料と滞在費で相殺されるということだ。
内容について気になったので、もう少し詳しく見ていくことにした。
結論からいうと、英語を上達することを目的に選択するとかなりハードな生活になってしまうが、すでに労働から解放されたセミリタイア生活者には素晴らしい条件だと思う。
※2017年9月20日更新
応募したところ了承を頂いたので、来年の4月から参加する予定
「0円留学」の内容
基本的なタイムスケジュールは、1週間に20時間の仕事と20時間の英語クラスを入れる必要があり、週に2日休むことができる。
スケジュールは仕事のシフトによって変わるので人それぞれの違う。たとえば、朝の9時から夜の20時まで2日間働く、あとの3日間は英語のクラスというシフトの組み方もある。
英語の授業は労働ではないので、月に80時間の労働(Work)がいくらの価値になるのか考えてみたい。
最近の1ヶ月間のフィリピン留学の相場は、食費、授業料込みの滞在費で15万円前後だ。学校が3食食事を提供したとすると30日で大体2〜3万円前後、そこから授業料込みの滞在費は一般的な留学の半分(1日4時間)なので6万円前後となる。
月に80時間の労働で6万円程度の収入ということになる、時給に換算すると750円だ。地方のコンビニのアルバイト並みの時給で働くことになる。途上国で働いて日本の地方並みの時給が貰えるのであれば、まぁ悪くないなと思った。
以下のことが気になったので、直接電話で聞いて見ることにした。
・滞在期間は短くても可能か?
・どれくらい前に予約する必要があるのか?
・どれくらいの人数が0円留学をしているか?
・0円留学でも留学費用の2万円は払う必要があるか?
・スケジュールはどれくらい柔軟に対応が可能か?
・見学は受け付けているか?
・英語のクラスは必ず参加しないといけないか?
・英語のクラスはグループかマンツーマンか?
・滞在先は一人部屋か、複数人部屋か?
今年の11月にIT留学でセブ島に行くのでできれば見学したいと思った。もしも可能であれば来年の2月から1〜3ヶ月程度留学もしてみたい。
留学の詳細と問い合わせは以下のページから受け付けている。
公式サイト:1週間39,999円~OK!セブ島ガチ留学
右側のサイドメニューの下の方に移動すると「セブ島0円留学」とあるのでこれを選択する。すると以下のページが開く。
質問はメールと電話で受け付けている。留学の説明会はSkypeからでもできるので海外からでも簡単にコンタクトできる。
メールでの問い合わせは、ご希望のコースに「0円留学」を選択する。電話しても、メールで送ってもどのみちSkype面談になる。
問い合わせ結果
学校はビルの中にある
電話で話したところ、スカイプ動画の個別面談を受けることになった。20分ほどで留学の説明を受け、残りの20分で質問をして終わった。スカイプで話した相手は、現地の0円留学のコールセンターで働く女性の方だった。
ちなみにカウンセラーの方の対応はとても良かった。一般的に留学カウンセラーというとノルマが厳しいので、留学することを執拗に勧められる。面談後に申し込み用紙をPDFで送ってくれるので、申し込み後に期間に空きがあれば留学できるらしい。
【留学内容】
最低でも12週間以上の滞在を勧めている。確かに業務内容を覚えてもらうのはそれなりにコストになるので、短い期間の滞在は受け付けていない。ただ、12週以上の滞在を希望して何らかの都合で継続できなくなったとしても、特にペナルティはない。
1ヶ月程度の短期留学を希望するなら、ホームページ内にある「ガチ留学」で参加して欲しいと言われた。その場合、複数人部屋の1日4時間レッスン、1週間の滞在費で「39999円」となる。
ガチ留学の場合は20%の早割りプランがあると勧められた。
詳しくはサイトを参照。
0円留学の定員数は100名前後、留学参加者はガチ留学と0円留学を併用する人が多く、0円留学の席がいつも空いているとは限らない。要は週に20時間コールセンターで働けば、20時間の英語コースが無料になるという話だ。空きがなければガチ留学の費用を支払うことになる。
コールセンターの業務は日本語なので、英語を上達することを目的に留学するのであれば、素直にガチ留学で応募した方がいいと思う。コールセンターの仕事はどれだけ頑張ろうがキャリアになる仕事ではないからだ。
自分のように時間がたくさんある、費用を掛けずに安く海外に滞在したいのであれば「0円留学」を選択するべきだろう。
【必要な費用】
滞在費や授業料が無料になるがそれ以外の費用は支払わなければならない。スカイプで聞いた内容によると以下のお金が発生する。聞きながらメモしたので間違えてるもしれないが。
・日本で入学金2万円
・空港の迎え1200ペソ(任意)
・学生身分証200ペソ
・ビザ代12週間で15000ペソ
・水道光熱費1週間700ペソ
・管理費1週間350ペソ
・教科書代400ペソ
・デポジット3000ペソ(返金あり)
※2017年9月、1ペソは2.14円
3ヶ月滞在したとして、食費を含めて1ヶ月あたり3〜5万円程度の出費になる。
【留学条件】
滞在先は必ず複数人部屋で、英語の授業は全てマンツーマンレッスンだ。スケジュールは月単位で決まり仕事に優先される。空いた時間で自由に英語のクラスを20コマ入れることになる。クラスを休んだからといって特にペナルティはない。
まだ留学するかはわからないが、とりあえず来年の2月から3ヶ月間申し込んでみることにした。留学側は申し込みを受け付けてから空きを探す。入学金を支払わなければ予約したことにならない。
「0円留学」のデメリット
セブ島に滞在し簡単な仕事をしながら無料で英語が勉強できるが、一方でデメリットもある。
ひとつは拘束時間が長いことだ。土日に休みを入れるために、1日の労働時間を毎日4時間、さらに英語のクラスを4時間入れると18時まで拘束されることになる。英語を上達したいのであれば、授業以外に勉強する時間も作らなければならない。学んだ事をインプットしなければいつまで経っても英語が上達することはない。
平日は仕事とクラスで1日中拘束され、週末は勉強するために時間を作ろうとすると日本にいる時より忙しい日々を送ることになる。せっかくセブ島まで来ているのになんだか勿体ないような気がしてしまう。
もうひとつのデメリットは、いくらセブ島で仕事をしてもキャリアにはならない。コールセンターという仕事は基本的にいつでも代えが効く仕事だ。顧客は日本人なので英語が上達するわけではない。この留学学校の意図は、日本の高い物価にいる日本人を雇うよりも、途上国にいる日本人を使った方が安く雇うことができるからだ。
リゾートバイトやゲストハウスなどタダで宿泊できる、という甘い言葉に釣られて働き始める人は多いが、将来に繋がらない仕事で、毎月の携帯や通信代、生活費などで貯金を切り崩していく現実を見ると、1ヶ月も経たないうちに辞めていく人は意外と多い。働いているのに給料が出ないと不満を言い始める人も実際にいる。
0円という裏には、企業側の都合があることを理解しておく必要がある。
「0円留学」のメリット
しかし、視点を変えてすでにフルタイムの労働から解放されたリタイア者から見たら素晴らしい滞在先に変わる。
考え方を変えると、1日に4時間の労働でセブ島にタダで滞在でき、かつ好きな時間に英語の授業が受けられるのだ。滞在する、授業を受ける学校、働くコールセンターの建物は一緒なので通勤時間は掛からない。
英語のクラスは学校の方で提供してくれているものなので、強制参加という事はない。ネットなどである程度収入を得ている人からしたら、欲しいのは英語のクラスではなくのんびりできる自由な時間と環境だ。英語を無理に勉強する事でキャリアを築く必要もないので、空いた時間好きな時に参加できればいいくらいだ。
自分の場合理想のスケジュールは、朝起きてサラダやフルーツなど簡単な食事を採ったら昼の13時までブログやネットサーフィン、14時に昼色を取りながら暇つぶし程度に働くくらいが丁度いい。ある程度対応を頭に入れる必要はあるが、基本的に仕事は単純労働で難しくないはずだ。
週末はセブ島を満喫するために使いたい。
留学ってもう安くないよね?
途上国で英語留学が格安でできるというけれど、それほど安くないのが現実だ。仕事を辞めて大金をはたいて留学するよりも、この「0円留学」や自分のブログを紹介することで、極力費用を掛けずに留学した方がいいと思う。
今話題のセブ島「IT×英語」留学に1ヶ月間授業料無料で行くことになった、ひと月の授業料は27万8千円
この学校はIT留学も開催していたので費用を聞いてみたところ、1ヶ月で28万円、2ヶ月で52万円、3ヶ月で76万円だと言われた。とてもじゃないが、1日4時間のIT講習と4時間の英語講習でこれだけの価値があるとは思えない。
インターネットが流行したことで世界中何処に居ても誰でも英語が上達できる環境が揃っている。比較的英語が苦手な日本人や韓国人も、今の若い世代は日常会話くらいなら話せる人は多い。(地方と東京などの都市でも違うが)
誰でもある程度英語ができる時代に、英語ができるだけで給料が上がらないのは想像に難しくない。英語が多少できたらからといって仕事があるというわけでもない。むしろ中途半端に英語を勉強することで収入が低い仕事に就く機会が増える可能性さえある。
そんな時代に、仕事を辞めて途上国に長期で滞在し、月に15万円も払って英語を勉強する必要があるのか疑問に思う。留学サイトやエージェントは格安だと宣伝するが、留学費用以外にも航空券やビザ、現地の生活費を入れたら月に20万円を超えてしまう。普通の感覚で見たら決して安いとは思わないだろう。
手取りで20万円収入がある人が仕事を辞めて留学した場合、機会損失も含めると毎月40万円損をすることになる。さらにフルタイムでの仕事を希望しているなら、空白期間が空いた後の社会復帰は難しい。これで英語ができる仕事に就けるならいいが、例え1年滞在してもビジネスの現場で英語を使える仕事に就けるかどうかはわからない。
格安留学という言葉を見ると違和感を感じてしまう。
飛行機の最安値は15000円から
フィリピン留学が今日本で人気な理由のひとつだが、飛行機が格安でフライト時間も4時間と短い。サラリーマンの方は難しいが、閑散期に渡航できる学生やフリーランスの方なら最安値15000円で渡航が可能だ。
最安値の航空券のチェックは「skyscanner」を使うと便利だ。
公式サイト:https://www.skyscanner.jp
出発地に「東京」目的地に「マニラ」、出発日は「月全体」を指定して「検索」ボタンを押す。
そうすると、月の日付ごとに「出発日」と「現地出発日」が選択できる。出発日に11月8日「8931円」と現地出発日に11月24日「6635円」を選択すると往路の航空券は「15566円」である。往路共に直通便である。
国内のJRと違って飛行機は競争が激しいので、閑散期を外せばいくらでも安く渡航できる。原油価格は2015年ピーク時の半分と3分の1を行ったり来たりしているので、比較的安く旅行できる時期だ。
2018年追記
無料招待でセブ島留学し、0円留学についても詳細を知りましたがあまり魅力を感じませんでした。滞在費用はなんだかんだ結構かかります。セブ島で暮らすことを目的にするならいいかもしれないですが、0円かと言われるとそうではないし英語もかなり中途半端に終わります。