セミリタイアしたサラリーマン投資家
2017年夏にセミリタイアし、海外と日本のデュアルライフを目指します

組織にいると普通の人でも不正をしてしまう理由

 

 

東芝、オリンパスの不正会計、三菱自動車のデータ改ざん、こうした報道を見ると、社会を騙すのは一部の人間がする事という前提で話をする人は多いです。

 

しかし会社に属する多くのサラリーマンは、少なからず誰かを騙して生きています。個人では社会や誰かを騙す人は限られますが、なぜか組織単位になると普通の人でも騙すようになります。

 

サラリーマンが不正をしてしまう理由は、お金のために働いているからです。お金のために働く人生ほどくだらないものはありません。

 

どこの業界でも不正はしているが

 

とくにIT業界ではこの傾向は強いです。

 

新卒で入社した会社の転職企業員掲載されている採用ホームページを見ていたら、以下のような記載がありました。自分が在籍していたこの会社は、間違いなくブラックに分類される企業です。

 

〇新卒採用者と離職者数(過去3年間)
2016年度:採用人数14名、うち離職者数0名
2015年度:採用人数12名、うち離職者数2名
2014年度:採用人数10名、うち離職者数1名

 

〇平均勤続9年
会社設立から暫くは少数精鋭で業務を行っていましたが、事業拡大に伴い2004年に新卒採用を開始したので、勤続年数が浅い技術者が多いです。

 

〇平均残業時間(月間)
15時間

 

わざわざ書かなければことでも率先して書きます。こういう記載を見ると、やっぱり自分がいた会社はブラックだったんだなとシミジミ思います。離職者数をゼロとか、残業時間をゼロとしないあたりに、企業の腹黒さが見えてしまいます。

 

間違えた情報を会社が公表していても、それを指摘する社員は誰もいません。指摘すると逆に経営者から怒られてしまうし評価に影響します。

 

正確にいうと10人社員がいたら3年後に残っているのは1~2人だけです。例外なくどの年代もそうでした。入社した当初、辞めていく人は根性がないだけなのかと思っていましたが、そう思っていた自分もわずか1年半で退社しました。

 

辞める人が多いのはそれだけの理由があります。

 

東芝や三菱自動車のようにニュースに取り上げられるような事はないですが、たいがいの企業はこうしたウソで塗り固められています。ほかにも探し出せばキリがないほど見つかります。

 

ウソの程度は経済環境や会社の財務状況によりますが、いつ死ぬかわからない中小企業や零細企業ほど悪質なものはありません。ウソをつくということに対して罪悪感は微塵も感じていません。

 

中にいる人間は、平然とそれを社会善のように語ります。

 

経営者の言い分としては、自分は社員の家族を守っている、彼らを路頭に迷わせないために自分たちは一生懸命日々頑張って生きているというのが論理です。そのためには犯罪でなければ何をしてもいいと考えています。

 

不思議と当事者として中の世界にいると、そういうものなのかなと納得してしまいます。


本当のことを洗い隠さずすべて晒してしまうと、まったくといって良い程人が集まらないからです。人が集まらなければ企業は成り立ちません。

 

しかし、これは経営者や長年勤める一部の社員の都合であって、新入社員からみたらどうでもいいことです。面接の場で都合のいい情報ばかり流され、入社した身としてはただの被害者でしかありません。

 

多重派遣や多重請負は違反だけれど

 

IT業界は何かと問題が多い社会です。

 

多重派遣や多重請負は法律上で禁止されていますが、IT業界では手を染めている業者はいないと言われるほどどこの企業もやっています。正確には完全に法律を犯しているわけではないのですが、グレーゾーンだと知りながら専門家のアドバイスを得て暗黙の了解で行っています。

 

モラルハザードを考えながらも、他もやっているから自分のところもOKという感覚です。表面上は企業の正社員ですが、やっていることは派遣会社の派遣社員と同じです。

 

大きな問題を抱えている業界からしたら、嘘の採用情報というのは些細な問題にしか過ぎません。

 

家賃手当最大5万円と書かれていても、初任給の20万円にすでに最初から組み込まれています。非課税の手当てを差し引くと基本給は10万円しかないというのはよく聞く話です。残業が月に15時間と書かれていても、残業代無し60時間というのもザラにあります。

 

学生は入社する前はお客様ですが、入社後はウソがバレても何しても関係ないと思っています。辞めていく脱落者は根性がなかったと言われます。

 

ウソをつく企業に存在価値はない

 

こういう企業は世の中から消えてほしいというのが正直なところです。

 

不正を働いてまで生き延びようとするということは、それだけその企業に存在価値がないことを表しています。

 

資本主義社会の本質は、誰かの役にたつことでお金は発生します。人が物や情報を買うのは、欲しいと思った商品を提供してくれる、知りたいと思った情報を掲示してくれる、受けたいサービスをしてくれる、そのための対価として金銭を支払います。

 

役に立たないものには、人は一銭もお金を払いません。

 

人を派遣するだけのIT企業が生き残っていけるのは、正規社員の雇用が法律で守られているからです。元請け企業はプロジェクトに合わせて流動的に人を調整したい、その要望に応えるために、エンジニアを派遣する企業が無数に存在します。

 

PC一台でも十分に仕事ができるIT業界ではリソースは常に人です。そのため、不景気になったときに一気に存在価値を失います。

 

存在価値をなくした企業は、生き延びるためにどんな手段を使ってでも生き延びようとします。一方で存在価値を失った企業は、存在してくれない方が助かります。

 

労働者を外に出せばそれで儲けられるという単純なビジネスを展開しているため、自分の企業が存在できている理由を理解できていない経営者も少なくありません。

 

派遣することでしか食べていけない企業の社長が、うちの企業が生き残っていけるのは人間力があるからだと本気で語っています。派遣会社が存在できるのは、正社員の雇用が固定されているからです。

 

サラリーマンがウソをつく理由は?

 

離職者数をごまかすというのは、程度としては小さいことですが、少なからずどこの会社も似たようなことをしています。個人的には、離職者数をごまかすのも、燃費の不正データをごまかすのも大差ないと思っています。

 

離職者数に実際に数値を埋めるのも、燃費の不正データを通すのも社員が経営側の気持ちを読み取ってやっています。

 

組織に属しているサラリーマンは、組織のためなら許されるという変な仲間意識があります。これはドイツのフォルクスワーゲンを見ればわかるように日本だけの事ではありません。

 

サラリーマンは金のために生きているからこそ、個人ではやらないようなことも平気でやってしまいます。お金に困っていなければ、嘘をつく理由も相手を困らせる理由もなくなります。

 

人を騙して大金を稼ぐ職業をしていると、お金はあっても精神が病んできます。