セミリタイアしたサラリーマン投資家
2017年夏にセミリタイアし、海外と日本のデュアルライフを目指します

社内公用語を英語にした楽天の株価と決算 平均年収671万円

 

楽天は2010年春に三木谷会長が社内公用語を英語にすると発言し注目を集めました。

 

全員のTOEIC受験と部署ごとの平均目標点数の設定に始まり、1年後には社内ごとの到達点数が設定しました。それをクリアできないと、厳しい措置が待っています。

 

中々興味深い取り組みです。

 

日報などの社内文書や資料もすべて英語で、会議も日本人同士であっても極力英語を使う。ある社員が事業長と三木谷会長との会議に同席したとき、事業長が「今日は3人なので日本語で」と語りかけた時に、「No! English Only!」と言われたようです。

 

日本人だけの会議でさえ英語を使うようです。国内の店舗従業員までもが英語が義務化されています。

 

「英語ができる=優秀な社員」という法則が成り立つならいいですが、英語ができないと管理職になれないというルールを作ってしまうと、優秀な社員が去ってしまいそうです。

 

社内公用語を取り入れて5年経ちましたが、楽天の業績について調べてみました。

 

 

楽天の株価と決算

 

Yahooファイナンス-楽天

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売上高、営業利益、経常利益、当期利益
14年、5185億円、902億円、886億円、429億円
15年、5985億円、1063億円、1042億円、706億円
16年、7135億円、946億円、919億円、444億円

 

楽天は急速に成長したベンチャー企業のためリーマンショックの影響はほとんどうけていません。国内で稼いだ豊富な資金で積極的に海外にM&Aを仕掛けた2013年あたりから、急速に株価も上昇しています。

 

2015年に2000円を超えましたが、現在は1200前後まで落ちています。

 

過去3年の決算の数値だけみるとそれほど悪くはありません。売上高も順調に伸びているし、一時的に利益が下がっていますが、それほど悪い数値でもありません。

 

自己資本も16年に15%、11%、9%と徐々に増えています。

 

社員の平均年収は671万円と業界で比べるとそれなりに高い水準です。株価が割安なのかと思いそうですが、PERは31倍とどちらかといえば割高です。

 

楽天の株価が低迷している理由

 

近年、楽天が低迷している理由は積極的に進めていた海外事業の相次ぐ撤退です。

 

アジアではインドネシア、マレーシア、タイ、シンガポールで事業撤退、ヨーロッパではスペイン、英国、オーストラリアから撤退します。欧州で残るのはドイツとフランスだけです。

 

GDPが世界第二の巨大な中国市場も2012年に早々に撤退しています。

 

理由は期待したよりも採算が取れなかったからです。見通しが甘かったという以外ありません。

 

企業規模を大きくすることに集中し採算度外視すると、あとで返ってきます。

 

国内の売上が横ばいになる中、海外事業の赤字を維持できないと判断したからです。経営陣からすると相当穏やかな状況ではありません。

 

楽天の三木谷会長はムダな事が好き

 

三木谷会長は合理的に行動するというよりも、ムダが多いように思います。

 

国内のネット上のショッピングモールと元々の本業である銀行業には成功しましたが、それ以外では特になにもないような気がします。

 

本業が底堅いおかげで社内公用語化とか、海外進出、野球チームの買収などムダが多いです。あとはアマゾンの真似ばかりです。

 

英語を使うと聞くと聞こえはいいですが、そのプロセスを踏むためには膨大なコストがかかります。三木谷会長は目の前の表面的なことしか見えないのでしょうか、日本語同士で英語を使うという縛りがあれば、業務は必ず非効率になります。

 

楽天の平均年収が企業の特質をよくあらわしています。

 

楽天の平均年収は671万円ですが、30歳時点で626万円になります。大卒初任給ですでに30万円、平均勤続年数は4.5年しかありません。

 

つまり高い初任給で学生を集める、若いうちから給料はいいけど年齢を重ねてもそれほど上がらず、見切りをつけて辞めていく人が多いということです。

 

また楽天はIT企業という看板を掲げていますが、業績をみると中身はほぼ銀行業です。この平均年収は銀行業界からみれば割安ですが、IT業界では割高です。

 

楽天は投資対象から外れる

 

投資家目線でみると楽天企業は投資対象からはずれます。

 

国内の売上が横ばいになる中、海外事業の多くは撤退を決めました。つまりこの先事業規模の拡大は見込めません。

 

もしも楽天の国内売上が頂点に達したのなら、日本市場は先細っていくので売上高も減少していきます。株価を上げるためには、コスト削減をして効率化を図ることが求められます。

 

社内公用語を義務化するほどムダが多いのであれば、あまり期待できないと思います。

 

そもそも国内の収益が大半で、海外で稼ぐ事ができないのになぜ英語化するの?という疑問がまず湧きます。

 

海外事業が軌道に乗ってから英語化を進めるならわかりますが。三木谷会長を見ているとまず自分のエゴありきです。 そしてこれは初めての取り組みだと言ってすぐにメディアに出たがります。

 

「誰もやっていないこと=先進的な取り組み」と勘違いしている気がします。

 

英語公用語化を決めた当時、国内の流通費は99%でした、にもかかわらず社内公用語を決めた理由は、将来的に海外27カ国に進出し取扱高海外比率を70%にするというビジョンがあったからです。

 

公用語化から5年経ち、そもそもの目的が頓挫したことになります。