サラリーマン投資家
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原発再稼動による効果 九州電力の株価と決算 平均年収590万円

 

九州電力をはじめとする全国の電力会社は東日本大震災により、全原発が停止し一時的に経営難に陥りました。九州電力はその中でもいち早く原発を再稼動させることに成功しています。

 

原発の再稼動により急激に財務を安定させています。

 

九州電力の原発比率は50.1%と過度に原子力に依存しています。そんため、原発停止後は赤字決算に苦しみました。16年度に原発再稼動とともに黒字化を果たしています。


九州の販売電力先は産業向けが多く、売上高も1兆8000億円を超えます。東京電力の6兆円には及びませんが、地域電力会社の中では比較的高い水準です。

 

 

平均年収は590万円

 

九州電力をはじめとする電力会社のビジネスモデルは典型的な地域独占型です、また資本集約型産業の電力業界に途中から参入するのはほぼ不可能です。小売自由化により小売業としては参入できますが、供給元はやはり既存の電力会社になります。

 

九州電力の平均年収は590万円と高水準ですが、他の電力会社と比べるとそれほど高くはありません。北海道電力の平均年収は656万円です。

 

九州電力が位置する福岡内では、ランキングが22位と高くはありません。

 

これは九州電力の原発依存度が高く、原発停止後に大幅に人件費のカットが行われたからです。事故発生時の年収は833万円と福岡内で第5位の水準でしたが、停止後は570万円へと暴落しています。

 

全体の30%、263万円の年収減は働く社員にとっては大きな損失です。

 

30歳の平均年収は425万円と、これもそれほど高い年収ではありません。福岡県の平均年収は433万円です。

 

九州電力の株価と決算

 

Yahooファイナンス - 九州電力

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売上高、営業利益、経常利益、当期利益
14年、1兆7911億円、-958億円、-1314億円、-960億円
15年、1兆8734億円、-433億円、-736億円、-1146億円
16年、1兆8356億円、1202億円、909億円、734億円

 

九州電力の株価はリーマンショック前の2007年に3500円、原発停止前で2011年に1900円、現在は910円前後で推移しています。

 

決算をみると16年に大幅に財務を回復させています。

 

他の地域電力会社と回復のシナリオはそれほど変わりませんが、九州電力の特徴は2015年に原発を再稼動したことによる、急激な回復が際立っています。

 

14年から15年の売上高の上昇は小さいため、九州電力の電気料金の値上げが小さかったことを表しています。しかし、15年から16年は1800億円も純利益を回復させています。

 

経済評論家の三橋貴明氏によると、1基の再稼動は年間で900億円の効果があるといいます。

 

原発再稼動による影響

 

九州電力は鹿児島県に位置する川内原子力2基と佐賀県に位置する玄海原子力4基を抱えています。

 

川内原子力の発電量は178万キロワット、玄海原子力の4基は347万キロワットです。15年10月に川内原子力の2基が再稼動し、石油資源に頼らず九州の17%の電力を供給していることになります。

 

2016年の熊本地震の影響も受けますが、それでも九州電力の17年の決算は原発再稼動の効果をより反映した決算になることが予想できます。

 

熊本地震が発生したときも安定して九州電力の原発が稼働していたのは、他の電力会社にとっておいいニュースです。

 

九州電力は割安に放置されている

 

EPS(一株当たりの利益)は、-203円、-242円、155円と北海道電力以上に大幅に回復しています。

 

しかし九州電力の株価をみるとはそれほど回復していないことがわかります。予想PERも9倍と北海道電力と同様に割安に放置されています。

 

日本経済はバブル崩壊から25年以上経済が低迷し、今後も経済が復活する兆しは見せていません。人口もピークが過ぎ2010年あたりから、お金を稼ぎ消費を生み出す生産人口年齢の数は急激に減少していきます。

 

そんな中、団塊世代が社会保障を給付されるようになり、国の財政はより悲鳴をあげるようになります。

 

そんな構造的な問題を抱える日本にとって、有望な株式の投資先というのは本当に限られてきます。

 

輸出企業に投資するのであれば、海外と価格競争ができ、品質の高い商品やサービス、内需企業であれば円安に進んだとしてもインフレに対抗できる企業を探す必要があります。


低迷する日本経済にとって、成長企業を探しだすのは簡単なことではありません。多少の手数料を払ってでも海外に資金を置いて、海外の株に投資した方がいいのかなと考えるくらいです。

 

そんな中、原発事故から5年も経ちますが、業績回復株にフォーカスしている投資家にとって、電力会社の株価はいまでも割安にみえます。

 

これから原発の再稼動が進み配当金が復配すること、電力自由化により政府に頼らず自由に価格設定ができること、ガス自由化によりガス事業へも用意に参入できること、急激なインフレが発生しても価格に転嫁できることを考えると、魅力的な投資にみえます。

 

財務が危機的な状況に陥ったため、各電力会社が大幅にコストカットと経営の効率化を図りました。それにより、完全な地域独占企業で高水準に保たれていた電力社員の平均年収が大幅に下落したことも、投資家としては好感を持てます。

 

原発停止により電気料金が大幅に上昇しました、そして原発を再稼動するために厳しい安全審査が課され、審査を合格するために設備投資など経費として計上されています。

 

原発に掛かるコストは長い期間を経て、電気を使う国民が支払うことになります。原発による安全度が高まり、そのために原発コストが膨らみましたが、これは国民がそうあることを望んだ結果です。安全を買うにはお金が必要です。

 

安易に電気料金は電気会社が負担すべきだと思い込むのはよくないです。原発が必要なのは、安いからではなく国家レベルでのリスクヘッジのために必要です。2度のオイルショックで日本政府は中東のオイルに依存することは危険だと学んだからです。

 

電力を生産するためにかかるコストが上昇すれば、販売価格も必ずあがります。つまり一時的に電力会社の財務が圧迫されたとしても、今後も圧迫され続けるということはありえません。