セミリタイアしたサラリーマン投資家
2017年夏にセミリタイアし、海外と日本のデュアルライフを目指します

日本経済 長期金利が急激に上昇する可能性はある

 

金利上昇のリスクというのは想定しておく必要があります。

 

日本政府がデフレ経済を脱却できないからゼロ金利のままだと考えるのはあまりにも安易です。デフレ経済を脱却できなくても、国債価格が下がれば金利は上昇します。

 

金利が上昇すると住宅ローンの破産者は急増します。超低金利に慣れ親しんだ人たちのほとんどは変動金利の長期ローンでマイホームを購入しているからです。

 

金利が上昇するということは、インフレに陥っていることを意味します。インフレで一番の被害者は年金で暮らす高齢者たちです。

 

物価の価値が急速に上昇すると、家賃や生活費を払えずホームレスになる高齢者が激増する可能性も否定できません。

 

 

日銀の国債保有率が50%を超えると国債が暴落する

 

2013年4月4日、日本銀行は金融政策決定会合で「量的・質的金融緩和」の導入を決定しました。今の年間80兆円ペースで日銀が国債を買い支えていけば、2018年には市場に出回る国債の半分を日銀が保有することになります。

 

日銀の国債保有比率が50%を超えてくると、流動性が低下し国債が暴落する可能性が高くなるというシナリオは十分に考えられます。

 

国債価格が暴落すれば、金利はあっという間に上昇します。

 

国債の買い取りにより日銀のバランスシートは急激に悪化しています。2015年、日銀の国債保有量は288兆円を超えました、これは2010年の5倍です。

 

2016年9月の決定会合で緩和縮小もあり得るという趣旨の内容もあります。黒田総裁は国債買い入れ額は増減があり得ると発言しました。

 

日銀内でも意見が割れ始めていますが、今後は日銀と政府でも対立が始まります。本来、法律上では日銀は政府とは独立した機関です。

 

どうして独立した機関にしているかというと、政府の意向で通貨を発行する権利をもつ中央銀行が動くと様々な弊害があるからです。これは歴史から学んだ重要なことのひとつです。

 

バランスシートが悪化している日銀は金利を上げたい

 

日銀は国債を買い支えているため、政府にとって債権者です。国債を発行する政府は銀行や銀行にお金を預ける国民に対して債務者です。

 

「金利を0%に誘導しながら、インフレ率2%を目指す」という政策は日銀からしてみても得はありません。日銀のバランスシートが悪化していくだけです。

 

通貨の価値が2%下落するのであれば、銀行は金利を2%で貸し出さなければ赤字になってしまいます。

 

結局、金利0%インフレ率2%の状況で得するのは政府だけです。これからは、日銀内でも政府の意向を組む派とそうでない派でわかれることになります。

 

政府がインフレを2%を目指すのなら、日銀も当然金利2%を目指すのが本来の正しい姿です。金利が上昇しないと考えるのは、思考が楽観的すぎます。

 

政府がインフレを発生させたい理由

 

政府がインフレを起こしたい理由は単純です。巨額の財政赤字というのは結局のところインフレ税という形で国民から清算されます。これは歴史的にも何度も繰り返し行われていることです。

 

デフレによって政権が滅んだ時代はありませんが、歴史の変わり目はいつも政権がインフレを制御できなくなったときです。こういう教訓から中央銀行は、政府と独立した機関であることが望ましいとされています。

 

財政破綻は最終的にインフレに辿り着きます。これは歴史をみれば明らかです。

 

インフレというのは国家にとっては税金の一種です。インフレで借金の実質価値を減らすことができなければ、どこまでも財政赤字は拡大し続けるので、インフレにする以外選択肢はなくなります。

 

国債というのは固定金利による借金です。3000万円で借金をして住宅ローンを組んで、10年後に通貨の価値が10分の1になれば、借金が300万円に減ったのと一緒です。

 

これと同じことを国民と銀行に対して行おうとしているだけです。

 

年金制度を維持さえるためにはインフレしか道はない

 

25年以上デフレ経済が続いたため、多くの人々はモノの値段が上がることをうまく想像できません。今の20代や30代はデフレしか知りません。40代であっても大半は学生時代の話です。

 

インフレの最大の被害者は年金だけで生活しているひとたちです。物価が急速に上昇しても年金の支給額が増えるわけではないので生活は急速に苦しくなります。家賃や生活費を払えずホームレスになる高齢者が激増する可能性も否定できません。

 

老後に悠々自適な年金生活を送るため、会社の奴隷となり高い税金を払って働いてきたことを考えると悲しいです。

 

一番の被害者は今の40代、50代あたりの世代かもしれません。今後は若い世代の人たちは自分で将来設計をしようと考える人が増えてきます。

 

日本は25年以上デフレを経験していますが、ここまで積極的な政策は行ってきませんでした。

 

しかし、2010年あたりから人口の減少がはじまり、税金を払ってくれる人口生産年齢の割合が急激に減少します。それと同時に世界最速の高齢化によって急速に社会保障費が膨れ上がってきます。

 

年金支給開始年齢が、60歳から65歳に引き上げられたのは2000年の制度改正の時です。2004年には、小泉政権が年金制度は100年安心といって、受給額2割カットと保険料3割アップを決めました。

 

しかし年金制度に早くも危険信号がでています。社会保障制度改革推進会議で議長が、現在65歳の受給開始年齢を引き上げる可能性があると述べています。

 

政府からしてみたらこの危機を乗り切るためにはインフレしかないというのが本音です。だからこそ日銀も政府の政策に合わせて、バランスシートを悪化させてまで国債を買い支えているのかもしれません。