セミリタイアしたサラリーマン投資家
2017年夏にセミリタイアし、海外と日本のデュアルライフを目指します

非正規社員が4割まで増えたけど、次に市場が暴落しても大丈夫?

 

2016年、現在の非正規社員は労働者全体の4割まで増加しました。いまや5人に2人の労働者が非正規社員という割合です。

 

過去の推移をみても順調に増加しています。

 

リーマンショックの大不況から経済回復したおかげか、派遣村、派遣切りという言葉がまったく聞こえなくなりました。

 

多くのサラリーマンの頭の中から完全に消え去ったようです。

 

現在は非正規社員が4割まで増加したので、次の不況が発生すれば事態は2008年よりはるかに深刻な状況になります。

 

日本の国内消費は生産年齢人口の減少にともなって縮小していくので、日本企業は国外の景気の動向により大きく影響を受けるようになります。

 

2015年の貿易相手国は、アメリカが20%、中国が18%です。この2つの市場が暴落し減衰すると輸出で稼いでいる大企業の収益を大きく圧迫します。

 

そして、大企業の多くは大量の非正規社員を抱えています。

 

 

仕事と住居を同時に失う派遣社員

 

2008年は世界最大の消費市場であるアメリカで金融危機が発生し、世界中が景気後退を余儀なくされました。

 

自動車や電機など輸出産業は前年比4割に迫るほど、販売がおちこみ急激に経営が悪化しました。販売減に対応するために、工場の生産ラインを停止する必要があります。

 

結果、期間契約の労働者の雇用が相次いで打ち切られました。彼らの多くは社員寮に住んでいたため、仕事と同時に住む場所を失いました。

 

彼らがテントを集めて作った派遣村は当時あまりにも衝撃的だったため、連日のようにテレビで報道されました。

 

都合のいいときだけ企業から雇われて、業績がわるくなったら一気に契約を打ち切ります。自分たちの給料を高く据え置くために、派遣社員を減らすことによって柔軟に経営危機をリスクヘッジしています。

 

派遣社員というバッファが足りなければ次は若手社員と仕事ができない中高年の雇用です。

 

2008年は企業の本性が鮮明に見えた年でした。このある意味事故のような状況を見せつけられたおかげで、若い人たちは企業に幻想を持たなくなったので、非常にいい機会でした。

 

あの光景を見て、企業に人生のすべてを捧げようと思う人はまずいないですよね。

 

企業に依存するということは、こういう危険を常に抱えることになります。

 

派遣社員は問題の本質さえみえていない

 

当時のテレビを見ていて興味深いと思ったことは、仕事を失った人たちが求めていたのは安定した雇用でした。

 

問題の論点を正しく見れないから仕事を失うんだなと納得しました。彼ら求めるべきなのは、法律で雇用を不安定にすることです。

 

社員と派遣社員の平等を是正するために必要なのは、流動的な労働環境以外にありえません。

 

非正規社員が増えた理由は終身雇用という安定した雇用を守ろうとした結果です。

 

大企業は社員を法律で自由に首にすることができません。景気後退の局面で人件費を低く抑えられるかどうかは、死ぬか生きるかの死活問題です。

 

そうするといつでも契約を解除できる派遣社員を雇うのは当たり前です。景気が回復して売り上げが上がっても、企業は社員を雇うことにちゅうちょします。

 

これは企業が悪いのではなく、明らかにこの法律を作った政府です。

 

そして、派遣社員になって職を失った彼らがこの法律を守ろうとするのは気味が悪いです。仮に自分たちが社員になれたら、あとはシャッターを下ろすつもりでしょうか。

 

中高年は死ぬまで会社に依存したい

 

リーマンショックは100年に1度と言われるくらいインパクトの大きい景気後退でした。

 

派遣社員の契約打ち切りだけでは足りず、そのあとは追い出し部屋という言葉も流行ったほどです。

 

電機会社大手は、仕事ができない割給与が高い中高年を対象に、社内に「キャリアデザイン」という部署を作り人を集めます。

 

仕事をまったく与えず、外部からきた面接官が転職を促すようです。これをやられた社員は、不当だと企業を訴えるという流れです。

 

正直、企業からみても社員からみてもくだらないとしか言いようがありません。ここまでくると首にしたい社員を首にできない企業の方がかわいそうです。

 

中高年世代の会社に依存したい欲求は尋常ではありません。

 

労働環境の問題は、元富士通人事部で働いていた城繁幸が「内側からみた見た富士通 成果主義の崩壊」でわかりやすく解説しています。日本の大企業で起きている問題を知ることができます。

 

社員になりたい人たちは、終身雇用という限られた席を必死に奪い合っています。この席はバブル崩壊以降不況のたびに大きく減らしてきました。

 

椅子は90年には全体の8割ありましたが、現在は6割まで減りました。10年後にはもう存在すらしていないのかもしれません。

 

中小企業の社員は、とっくの昔から終身雇用というのは存在していませんが、まるであるかのように勘違いしている人が多いです。

 

次にリーマンショック級の不況がきたとき、中小企業の賞与はゼロ、すでにない場合は社長の一声で首になるだけです。