セミリタイアしたサラリーマン投資家
2017年夏にセミリタイアし、海外と日本のデュアルライフを目指します

2016年アメリカ政府が公表する数値を信じてはいけない理由

3カ月くらい動きがなかったニューヨークダウ平均ですが、ここ最近大きな動きを見せています。

 

何か大きなイベントが起きる前触れかもしれません。

 

2016年
9月09日金、-2.1%
9月12日月、+1.5%
9月13日火、-1.4%

 

市場はあきらかに連邦準備制度理事会(FRB)の金利引き上げを意識しています。

 

世界三大投資家のひとりジョージ・ソロス氏は、米国株の空売りを倍増しているという情報もあります。

 

現在、金融市場は大きな分岐点にいます。2008年のリーマンショックから8年経過し、ニューヨークダウ平均が過去最高根を記録、8年にもおよぶゼロ金利が解除され、金融引き締めに入る段階です。

 

2016年1月の中国バブル崩壊でも、世界経済は持ちこたえてきました。このまま利上げが順調に進むのか?それとも、利上げに失敗して世界の株式市場は暴落するのか?一般投資家としては、とても興味深い展開です。

 

 

アメリカ政府が公表する数値は順調

 

利上げを意識する上で重要なのはアメリカのインフレ率と実質の経済成長率である。

 

インフレが進んでも、順調に経済成長していれば大きな問題はありません。物価が高くても人々の給料が増え、FRBのイエレン議長は正常な金利まで引き上げることができます。

 

インフレが進んでも、経済成長していない場合は大きな問題になります。多くの人は給料が少ないまま、物の値段だけが上昇していくので、生活は苦しくなっていきます。

 

米国インフレ率
2008年、+3.82%
2009年、-0.32%
2010年、+1.64%
2011年、+3.14%
2012年、+2.08%
2013年、+1.47%
2014年、+1.61%
2015年、+0.12%
2016年、+0.82%

 

米国の経済成長率
2008年、-0.29%
2009年、-2.78%
2010年、+2.53%
2011年、+1.60%
2012年、+2.22%
2013年、+1.49%
2014年、+2.43%
2015年、+2.43%
2016年、+2.40%

 

数値だけみるとアメリカ経済は順調に推移しています。

 

インフレ率は2%弱ですが、それ以上に順調に経済成長率は推移しています。15、16年のインフレが急激に落ちているのは、原油安による影響です。

 

この数値が正しければイエレン議長は直ちに利上げを行い、金利正常化「3%」程度まであげるべきです。

 

しかし、利上げに踏み切れずに延期ばかりしているのをみると、やはり実体経済はうまくいっていないのではないかと誰もが疑います。

 

アメリカ政府が公表する数値は本当に正しいのか?

 

アメリカのニューヨーク州の知事と州議会は、ニューヨーク州の最低賃金を9ドル(945円)から、15ドル(1575円)に引き上げることに同意しました。

 

※1ドル105円

 

アメリカ全体の平均最低賃金は2009年から時給7.25ドル(761円)、日本の全国平均は798円、東京は907円です。実はアメリカと日本のバイト給はほとんど変わりません。

 

これだけ見れば、いかにニューヨークの最低賃金が大幅に上昇したかがわかります。1.67倍の上昇です。

 

東京の最低賃金に置き換えると、時給は「1514円」になります。最低賃金のコンビニで1日8時間、週5日働くと月給は「24万2240円」です。

 

このニューヨークの時給がいかに非現実的な数値かがわかります。

 

ニューヨークに住む低所得者は、いまの時給では生きていく事ができないため州に訴えて、州議会と知事はそれを認めたことになります。

 

アメリカのインフレ率は2%ですが、本当に2%だけなのかという疑問がわいてきます。ニューヨークだけでみると、09年に9ドルだった時給が16年に15ドルです。

 

年率10%で上昇しないと、この金額になりません。

 

同じような問題を抱えているのはニューヨークだけではないはずです。そう考えると、アメリカのインフレ率が2%弱というのは、すこし楽観的すぎます。

 

イエレン議長は利上げしたくてもできない状況にいる

 

2008年以降、アメリカ政府は大規模な金融緩和でアメリカドルを市場に供給してきました。このお金は金融市場に流れ株価は上昇します。

 

ニューヨークはアメリカの金融市場の中心地です。金融関係者の給料は大きく上昇し、それが物価高をもたらします。

 

そして、低所得者の給料は上がるわけではないので、生活が苦しくなった人々が賃上げを要求します。

 

金融緩和により、恩恵を受けやすい一部の職種の人達の給料があがりましたが、多くの労働者の給与は上がっていません。

 

しかし、イエレン議長は実際に経済成長が実現していないと利上げを実施することはできません。

 

利上げをする前に、アメリカ株が暴落してしまうと上げようと思っても利上げができなくなってしまいます。さらに、ゼロ金利政策を取っていたため、暴落しても金利を下げる手段がなくなってしまいました。

 

これは20年以上デフレに苦しむ日本と同じ状況になります。

 

FRBはもっと早い段階で、たとえば1年以上前に金利を正常な水準まで上げる必要がありました。

 

ロシアのクリミア問題やヨーロッパのギリシャ財政問題、中国のバブル崩壊、原油価格の暴落などで、利上げに躊躇してしまいました。

 

現在ですら利上げの延期を繰り返しています。

 

2008年より先進国の政府債務が膨張していることを考えると、これから先のシナリオは相当悲惨な結果が待ち受けていそうです。