サラリーマン投資家
2017年夏にセミリタイアし、海外と日本のデュアルライフを目指します

年金制度を崩壊させるために、サラリーマンは脱サラした方がいい

 

日本の借金は右肩上がりに上昇を続けています。

 

現在の財政問題、社会保障の問題を考えればわかるように、制度的にすでに破綻しています。アベノミクスでいくら日本通貨を市場にバラまいても、解決できるような問題ではありません。

 

現行の制度が成り立たない以上は、別の制度が必要になります。そしてその新しい制度が生まれるためには、現行の制度が誰の目にも明らかなレベルまで崩壊する必要があります。

 

そういう意味で、今の制度に過度に負担しているサラリーマン世代は、どんどん脱サラをしてムダに税金を払うのを辞めた方がいいです。

 

約1500兆円の日本の個人金融資産のうち、6割を60歳以上の世代が保有していますが、若い世代が多額の借金してまで、その高齢者のためにお金を払うのはおかしくないですか?

 

早く年金制度が崩壊してほしいというのが正直な気持ちです。

 

 

社会保障給付金で「105兆円」払っている

 

とくに年金や医療、介護などに支払われる「社会保障」は目も当てられないほど悲惨な状況です。

 

2015年、一般会計の歳出総額は「96兆円」ですが、社会保障費による予算はその内の「31.5」兆円を占めます。

 

実際に支払われた社会保障給付費は「115.2兆円」にのぼります。社会保障給付費とは、実際に保険などの保障費として国民に支払われた費用の事です。

 

2015年、社会保障給付費の内訳は

年金費用、約56兆円
医療費用、約37兆円
介護費用、約22兆円

 

合計は「105兆円」になります。これがどれだけ大きな金額かというと、2015年の国の唯一の収入である税収は「56.3兆円」なので、国民の所得税、消費税、法人税などすべてを足しても倍近く足りないほどの金額です。

 

2000年の社会保障給付費は「78兆円」だったので、わずか15年で「40兆円」近く増加しています。

 

政府の債務残高のは「1262兆円」、GDP比で「249%」と上昇し続けています。


年収400万円の場合月に「6~7万円」の税金を払っている

 

年金を含めた社会保障費がこれだけ増加を続けていますが、本当に今の若い世代は年金をもらえるのでしょうか。

 

年金制度などよく理解しないまま、税金を納めているサラリーマンはたくさんいますが、今のシステムのままで本当にいいのでしょうか。

 

年収400万円のサラリーマンが、所得税、社会保障、国民年金、住民税に支払った場合、手元に残る金額は320万円前後です。つまり80万円のお金を国に税金として支払っていることになります。

 

月に換算すると6~7万円です。この金額は決して安くはないので、自分が稼いだお金はどう使われているか最低でも知っておく必要があります。

 

現行の制度ではサラリーマンが一番損をしている

 

日本の年金制度は職業別に、国民年金、厚生年金、共済年金という3つの制度に分かれています。国民年金は、自営業者や無職、非正社員の多くが加入し、厚生年金は民間企業のサラリーマン、共済年金は公務員が加入しています。

 

(2015年から厚生年金と共済年金は一元化)

 

国民年金は、所得の把握が難しいことから保険料額を所得に比例しない「定額方式」になっています。また、厚生年金や共済年金の保険料が源泉徴収として、強制的に天引きされますが、国民年金の場合は「任意加入制度」になっています。

 

この任意加入制度のため、国民年金の未納者は「4割」を超えています。そして、未納者が増えれば国民年金だけでは成り立たないので、足りない分は、厚生年金と共済年金から払われます。

 

厚生年金は共済年金よりも倍負担しています。給与明細上の厚生年金の負担率は「9%」ですが、実際には「18%」負担しているからです。

 

これが制度上、サラリーマンが一番損をしている理由です。

 

定職につかず働かない若者のニートやフリーターが増えるのは本人のやる気の問題ではありません。非正規雇用が4割に増加したのは、優秀な人材がいなくなってからではありません。

 

自分で稼げる能力があるサラリーマンが、脱サラ後に法人化し急激に裕福になるのも理由があります。

 

つまり、サラリーマンの人口が年々減っているのは、国の制度に問題があるからです。サラリーマンという職業が過度に負担を押し付けられているからです。

 

日本の高齢化は世界最速で進んでいく

 

すでに国の財政問題は出口のないどうしようもない状況にみえますが、それでも政府はなんとか問題を先延ばしにしようとしています。

 

この崩壊寸前の年金制度を保つために、保険料の引き上げや、給付カット、受給年齢の引き上げなどが常に見直されています。

 

しかし、いくら改善しても急速な高齢化が進むかぎりは改善のしようがありません。

 

日本の高齢化率は世界でダントツのトップです。

 

2015年世界の高齢者化率
1位日本、26.34%
2位イタリア、22.40%
3位ギリシャ、21.39%
4位ドイツ、21.24%
5位ポルトガル、20.79%

 

保険料を払ってくれる現役の層である「生産人口年齢」は、1995年のピークから急速に悪化しています。2012年から人口の減少がはじまるので、ここからの落ち込みはものすごい勢いです。

 

生産人口者の数
1995年、8700万人
2010年、8100万人
2030年、6700万人
2050年、4900万人

 

現在の年金制度は賦課方式を採用しているため、高齢者と現役比率は死活問題に発展します。賦課方式とは、年金支給のために必要な財源を、その時々の保険料収入から用意する方式のことです。

 

現在は3人に1人の現役世代が、1人の高齢者を支えています。それでも支払う年金が足りないため、過去に積み立てた年金や、別の財源から捻出されています。

 

高齢者/現役比率
2000年、4人に1人
2008年、3人に1人
2023年、2人に1人
2040年、1.5人に1人

 

経済が成長しようがしまいが、急激に現役世代の人口が減るため、状況はより一層悪化していきます。高齢者1人に対して、1.5人の若者が生活を支えるのはどう考えても不可能です。

 

厚生年金による世代間格差は「5000万円以上」

 

鈴木亘
「年金は本当にもらえるのか」

 

鈴木亘氏によると、厚生年金による世代間格差は「5000万円以上」違うと述べています。書著は元日本銀行で働いていたので、信用できるデータだと思います。

 

厚生年金の世代別損得計算
1940年生、+3090万円
1950年生、+770万円
1960年生、-260万円
1970年生、-1050万円
1980年生、-1700万円
1990年生、-2240万円
2000年生、-2610万円
2005年生、-2740万円


年金は払った分戻ってくるので、まじめに働いて払った方がいいと聞かされてきましたが、現実はどうやら違うようです。

 

1960年からマイナスになっていますが、それでも若い世代に比べたらマシじゃんと言いたくなります。

 

これを見て自分たちが年金を貰うために、自分の子ども世代にも大学を出てサラリーマンになって年金を納めてほしいと願うでしょうか。

 

わたしなら、会社員にならずに自分で稼げる能力を身に付けて、国がもし財政破綻したとしても生き延びていけるように、最低でもひとつは外国語を習わせようと思います。

 

外国語の習得は、ビジネススキルというよりもリスクヘッジです。

 

ベーシックインカムの現実性

 

日本の財政問題、社会保障の問題を考えればわかるように、制度的にすでに破綻しています。アベノミクスでいくら日本通貨をバラまいても、解決できるような問題ではありません。

 

現行の制度が成り立たない以上は、別の制度が必要になります。そしてその制度が生まれるためには、現行の制度が誰の目にも明らかなレベルで崩壊する必要があります。

 

そういう意味で、今の制度に過度に負担しているサラリーマン世代は、どんどん脱サラをしてムダに税金を払うのを辞めた方がいいと思っています。

 

新しい制度とはベーシックインカムのことです。2016年にスイスでベーシックインカムの国民投票が行われましたが、結果は78%の反対で否決されています。

 

しかし、スイス以外でもフィンランド、オランダ、カナダで研究が行われるなど、多くの国が関心を示しています。

 

ベーシックインカムが採用されることの一番の利点は、給付や納税が一元化されるため、設計がシンプルになり、誰にも公平なシステムになります。また、管理コストが減るため、社会保障省やそれを管理する官僚や公務員など、人件費が減ります。

 

国民年金未納者が増えて、厚生年金から援助する必要もなくなります。世代間格差もなくなります。

 

これが成立すると、現行の年金受給者のもらえる金額はもちろん減りますが、現状の賦課方式で財源が足りていないということは、そもそも貰い過ぎということです。

 

若い世代が多額の借金してまで、高齢者のためにお金を払うのはおかしくないですか?

 

約1500兆円の日本の個人金融資産のうち、6割を60歳以上の世代が保有しています。

 

ベーシックインカムの妥当な金額を計算するのは不可能ですが、最もシンプルに考えて、現在の税収「56.3兆円」を国民の1億2千万人で割ると、年にひとり当たり「47万円」、月に換算すると「3万8千円」となります。

 

年金と比べて明らかに少ないですが、若い世代に負担を押し付けないとなると、この金額が妥当なのかもしれません。