サラリーマン投資家
2017年夏にセミリタイアし、海外と日本のデュアルライフを目指します

インフレ対策として電力株は有効か

インフレ対策として電力会社のポートフォリオの比率を積極的に増やしていくことに決めました。

 

国の政策としてインフレ率を2%に定めている以上、この政策が今後も継続して実行していくのであれば、資産を防衛する手段として、電力会社の株を買うことは最も有効なインフレ対策になります。電気や水、通信などの社会インフラはいくら料金が値上がりしても、すべての国民が必ず買わなければならない必需品だからです。

 

60年単位で1kwh当たりの電気料金を比較している興味深い記事を見つけました。

 

60年近くに渡る電気料金の推移をグラフ化してみる(2016)

 

高度成長期の1980年に 高値の21

震災前の安値で16

震災後に20円近くまで上昇していることがわかります。

 

高度成長期以降、原油価格の上昇にも関わらず電気料金を長期間に渡って、安いまま維持できていたのは円高と原子力発電所のおかげだと思います。電力会社は地域独占企業ですが、価格が上昇しなかったというのはとても素晴らしい事だと思います。

 

原油価格推移

1980年に1バレル30ドル

2012年に110ドル

2016年に30-40ドル

 

円安

1980年に1ドル220

2012年に80

2016年に110

 

対照的に現在は、原油価格の下落(1バレル30)にも関わらず、原発の停止と円安により高度成長期並みに電気代が上昇しています。(物価が違うので単純には比較できないですが

震災後の原発停止以降は、わずか数年間で3~4割上昇しています。仮に今後原発が再稼動したとして、電気料金は減少していくでしょうか。

 

私は以下の点で今後も上がり続けると予想しています。

 

・電力自由化後に電気代が下がった国がない

・いずれ底値を打った原油が上昇していく

・円の価値が希薄化している

 

電気代は市場を独占する電力会社が利益を取りすぎないために、政府によって価格を設定しています。

これは消費者にとってとてもありがたい政策です。今回の震災のように電力会社が赤字になったとしても、自由に電気料金を上げることができないからです。

 

原発はコストが火力より高いとか低いという議論をよく見ますが、これは国の電源構成を考える上で非常にナンセンスだと感じています。膨大な国家予算を使って原子力発電所を開発してきた目的は、オイルショックの教訓から国家安全保障としエネルギー源の分散を目的にしているからです。

 

安全保障委員会の安全審査や再稼動のための設備投資をみていると、国策のエネルギー分散の必要性と安全を求める国民の「妥当な落としどころ」のように見えます。そう考えると、原発再稼動で使う設備投資や廃炉に掛ける費用も、いずれは長い期間を掛けて消費者から回収していく事になります。

 

電力会社の利益率が改善されるかは別として、売上高や営業利益は徐々に上昇していきます。 電力自由化よって原発を持たないガス会社や新規参入企業が、利益を上げられるかどうかも電力料金を決める上で重要な要素になります。 私の予想ですが、原発を持たない参入者は電力会社の対抗馬にならないと思います。

 

電力事業は長年電力会社によって行われてきた独占産業です。設備投資にも巨額の費用と長い年月を必要とします。発電能力の高い原発を持つことができない点でも明らかに不利です。既に電力の需要は既存の電力会社に満たされた状況にあり、経済成長しない限りは今後も需要が大きく拡大することはありません。

 

原油価格が下落しているうちは、比較的参入もし易く販売価格も抑えることができますが、果たして価格が大きく上昇したときにも利益を出すことができるでしょうか。電力自由化のターニングポイントは、資源価格が上昇したときにあります。